詩小説『待ちわびてる間に帰って来て』3分の夕焼け。全ての家族へ。

エピソード文字数 479文字

待ちわびてる間に帰って来て

また小窓に目をやる。
車の音、あなたのではないか。

夕焼けは町を染め抜く。
この部屋で帰りを待つ。

優しいあなたは、
背中をさすってくれる人、
そう思ってたけど。

優しいあなたは、
背中を押してくれる人。
今はそう思う。

幼い過ちもあやしてしまえば、
どこか可愛く見えるものね。

待ちわびてる間に帰って来て。
待ちくたびれる前に帰って来て。
紛れもなく私とあなたは、
待ち焦がれた出逢いなのだから。

そろそろ帰ってくるころだと、
本日のスープ鍋に火を入れる。

遠回りに空回りもあった。
それでも、回り続けた。

ひとつも当たり前なものなんてない。
当たり前すぎて忘れてた。

泣きべそかく間に帰って来て。
泣きじゃくる前に帰って来て。
伝えても、伝えきれない、
泣いてしまいそうなほど好きで。

降り積もる言の葉を、掻き集め。
恋で灯して。愛を毛布に。

待ちわびてる間に帰って来て。
待ちくたびれる前に帰って来て。
紛れもなく私とあなたは、
待ち焦がれた出逢いなのだから。

明日もここで見送る。
愛しい背中を。
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登場人物紹介

主人公はあなたです。それぞれの恋愛模様を『詩小説』で。

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