友達
文字数 404文字
「ずっと一緒にいようね!!」
よくある約束。
ニカッと笑った顔を見合わせたあの頃。
言葉の通り、ずっと一緒にいるものだと思ってた。
ボーッとしながら手元のブラックコーヒーをのぞき込む。
そうしていたら、向かいに人の気配がして顔を上げる。
「久しぶり、待たせちゃってごめん!」
「ホントだよ。先にコーヒー頼んじゃった。」
あの頃より少し控えめに笑い合う。
二人とも大人になったものだ。
「最近どう?」
「それがさぁ、聞いてよぉ!」
「なになに、どした?」
こんなふうに話しながらカップを傾けるのは何ヶ月ぶりだろう。
お互いの左手の薬指には、きらりと光るシルバーのリング。
あの頃思い浮かべていた「ずっと一緒」の相手はもうお互いじゃないけれど、これから先、この手がしわしわになっても、話す内容が「あそこが痛い、ここが痛い」みたいになっても、こんなふうにたまに会ってお茶をしているんだろうな。
形はあの頃とは違っても、「ずっと一緒」じゃなくても。
よくある約束。
ニカッと笑った顔を見合わせたあの頃。
言葉の通り、ずっと一緒にいるものだと思ってた。
ボーッとしながら手元のブラックコーヒーをのぞき込む。
そうしていたら、向かいに人の気配がして顔を上げる。
「久しぶり、待たせちゃってごめん!」
「ホントだよ。先にコーヒー頼んじゃった。」
あの頃より少し控えめに笑い合う。
二人とも大人になったものだ。
「最近どう?」
「それがさぁ、聞いてよぉ!」
「なになに、どした?」
こんなふうに話しながらカップを傾けるのは何ヶ月ぶりだろう。
お互いの左手の薬指には、きらりと光るシルバーのリング。
あの頃思い浮かべていた「ずっと一緒」の相手はもうお互いじゃないけれど、これから先、この手がしわしわになっても、話す内容が「あそこが痛い、ここが痛い」みたいになっても、こんなふうにたまに会ってお茶をしているんだろうな。
形はあの頃とは違っても、「ずっと一緒」じゃなくても。