調査。

文字数 1,610文字

4日間の訓練後……………
では、頑張りたまえ!
前にも言ったが本当に危ない時は直ぐにでも帰還したまえ。
はい!
(こんな仕事出来るなんて………任務は完了させよう!)
スタークは様々な機械の作動音が響く通路を歩き、自らが乗るべき宇宙船に乗った。
ピーン…ピーン…
外宇宙調査兼調査隊救出用宇宙船
発射スタンバイ………
宇宙船のコックピットはほぼタッチパネルで埋め尽くされ、「2001年宇宙の旅」に出てきたポッドの様な感じだった。
第一エンジン正常運転開始。
第二エンジン正常運転開始。
エネルギー値、満タン。
高感度レーダー正常作動中。
通信機、正常作動確認。
各種カートリッジ、インプット完了。

カチッ、カチッ。

こちらスターク、管制塔どうぞ。

こちら管制塔、どうぞ。
発射スタンバイ完了。
カタパルト回転用意、発射ゲート解除求めます。
了解。
いよいよ発射。
彼の乗った宇宙船はサイレンの音が鳴る中、方向転換し
固く閉ざされた分厚く黒い鋼鉄の発射ゲートはゆっくりと開いていった。
第一ゲートオープン…………

第一ゲートオープン…………
そして、宇宙船は開かれた発射ゲートに運ばれていった。
こちら、スターク、管制塔どうぞ。
こちら管制塔、どうぞ。
発射スタンバイ完了。
発射カウントダウン求む。
了解。

カウントダウン開始。
30…29…28…27…
カウントダウンから宇宙船のエンジン音は大きくなりそれに合わせて他の機械の動く音も大きくなっていった。
13…12…11…

10

9

8

7

6

5

4

3

2

1

0
発射。
発射!
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ‼‼‼‼

宇宙船は爆音を上げて宇宙に旅立って行った。
目的地点までは、まだまだたくさんの時間がある。
だが休める訳でもなく宇宙船のメーター管理を行ったり、航路に狂いが無いか計算したり、環境調査をして報告した。
…………特にエンジンにも異状は見られない。
ヒューズ局長の話の通りなら12、3日後に遭遇する可能性が高いな。
………自動操縦機能がONになってるとは言え、万が一って事もある。
中央コントロールセンターとの通信も途絶えてないから大丈夫かな?
そして10日が過ぎた時だった。
そろそろ航路計算をする時間だな。
カチャカチャカチャ…………

ん?
航路計算の結果は必ず直線的なルートである。
だが、今回は僅かに折れ線の様なルートが出てきた。
お?
目的地点までの距離が違うぞ?

昨日のデータは………ふむふむ
やっぱり、違う?!
周辺に小惑星や隕石群があるわけでもない。
一回、コントロールセンターに連絡しよう。
こちらスターク、中央コントロールセンターどうぞ。
こ……ちら…ザザ……中……ズズズ……お…うコント……ビビビ……ロール…ザザ…セン………ズズズ……ター。
こちらスターク、中央コントロールセンターどうぞ!
こちらスターク、中央コントロールセンターどうぞ!
その後も通信をおこなったがコントロールセンターからの返信はノイズが入りっぱなしで、遂に通信が出来なくなってしまった。
磁気反応は見られない。
通信機の故障?
……メンテナンスは今さっきしたんだ。
通信にトラブルが発生した理由を考えてると高感度レーダーに反応があった。
それと同時に磁気反応が出てきた。
何か前方から来るぞ?
遠距離目視用カメラ作動。
第2モニターに表示。

ん?あれは?
モニターに映ったのは宇宙船だった。
外部に損傷は見られない。
あれだ!
生存者がいるか確認しよう。

こちら、調査兼救助船。
外宇宙調査船、応答せよ。

こちら、調査兼救助船。
外宇宙調査船、応答せよ。
こ、こちら、外宇宙調査船………
全員、生きている………
ドッキングをしてくれ……
我々は通信するので精一杯だ……
ふぅ………良かった…

了解。

ドッキング、スタンバイ。
ドッキングプラグ接続。
ドッキングハッチ、オープン。
スタークは素早く、宇宙船を横につけドッキングをした。
…………大丈夫ですか?
大丈夫だ……早く皆をそっちの宇宙船へ…
その時、誰かがスタークに銃を突きつけた。
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