第2話

文字数 319文字

 雨の日は憂鬱、どんより頭が重たい気がしておでかけも億劫になっちゃう。だから、そうだからこそ、お気に入りの傘さして気分を変えるんだ。だけど降ったり止んだりだとうっかり忘れて来ちゃいがち。だから安いビニール傘がいくらでも増えちゃって。結局のところ、無くしたくないからお気に入りの傘は出番なしなの。いつか止む雨の間の事だもん。

 若い頃には雨が降れば恋人と、ひとつの傘にぴったり寄り添い、それともどこへも行かずに部屋にふたりで。ずっと雨なら良いなと思った。いつの間にか、雨が鬱陶しくなってしまった。せっかくのお休みが雨だとがっかり。お洗濯も乾かないし、髪だって変になっちゃう。それでもまた、そんな雨も楽しめるような恋を、わたしはするんだろうか?
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