茶つぼ

文字数 752文字

<タイトル>

茶つぼ

<舞台>

福井県

<ポイント>

プロレス

<解説>

 福井県に伝わる昔話です。

 ひとりのお坊さんが、夕暮れ時にとある村を訪れました。

 彼は泊めてもらう場所を求めますが、この村には用心のため、旅人を泊めてはならないしきたりがあったのです。

 困ったある家の主人が、峠の中ほどにあるやぶれ寺のことを教えます。

 そこにはお化けが出るといい、何かあったら鐘を鳴らせと伝えました。

 そして真夜中、お坊さんが本堂で寝ていると、何やら大きな音が鳴り響いてきます。

「そちはなんじゃい、ないじゃいの!?」

 彼はそう問いただしました。

 すると大きな茶つぼが出現し、向こうのほうも同じく問いかけてきます。

 これを何度も繰り返し、しまいには茶つぼから手足が伸びてきて、かなりハードなプロレス(相撲?)を開始します。

 お坊さんはいわゆる投げっぱなしジャーマンを極めたり、茶つぼのほうはぶちかまし(?)を食らわせたり。

 この場面はなかなか見ごたえがあります。

 そうこうしていると朝になり、一番どりが高らかに鳴きました。

 茶つぼはあわて、縁の下に隠れます。

 お坊さんは言われたとおり鐘をつき、村の衆をお寺に呼び寄せました。

 一同が力をあわせ、縁の下の茶つぼを外へ出すと、中からは大量の大判小判が。

 どうやら以前ここに住んでいた住職が、こっそりとためていたもののようです。

 それが使ってほしいと、化けて出ていたのですね。

 お坊さんの提案で、この資金を元手にやぶれ寺を立て直し、彼はそこの新しい住職として迎え入れられました。

 そこまでホラー回というわけではありませんが、「なんじゃいの!?」という問答が記憶に残っていたので紹介した次第です。

 付喪神系のお話しもこのアニメには多いですね。

 また思いついたら投稿いたします。

 ではでは。
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