第6話「メル・マナ生活」

文字数 1,033文字

 メル・マナで目覚めたハルカは、まず家のポストを確認し、セーブポイントから職業所へ行く。
 そして、掲示板を見て依頼を確認する。良さそうな依頼を選んで、依頼カードを受け取り、職業所の係員に渡す。そして期限までに依頼をこなして、係員に報告して完了となる。
「えーと、今日の依頼はトマト5個か…。納期は5日後。」
 ハルカは、農民に与えられた敷地で、畑を作って野菜や花を育てていた。
 依頼は、掲示板の農民タグから選んで処理している。
 トマトは、既に育てていた。依頼分の5個を採って、依頼者に届けた。
「なかなかいいトマトだね。ありがとう。」
 ハルカは、依頼者から依頼完了カードを受け取った。
 依頼の報酬は、このカードと引き換えに、職業所の係員から受け取る形になっている。
 ハルカは報告を済ませ、報酬の金を受け取った。
 他の三人も、地道に仕事をこなしていた。
 ナツキは、魔物ブリーダーとして、忙しく働いていた。
 魔物ブリーダーは、依頼よりも、魔物を世話する方が優先だった。
 魔物園に行き、他のブリーダーたちと協力しながら魔物のお世話をする。人や動物と関わるのが好きなナツキにはぴったりなジョブだった。
 アキトは、ビルダー(建築、エンジニア、大工の混合型職業)としてものづくりに励んでいた。
 創造の箱からイメージを取り出して、それを形にする作業。また、依頼された物を作って届ける仕事。忙しいが、やりがいのあるジョブだった。
 広い大きな作業場があり、そこで他のビルダーたちも働いていた。部品を作ったりするための様々な機械も動いていて、機械好きなアキトにはたまらなかった。
 トウマは、おもにメル・マナ住民に依頼された仕事をこなしていた。凶暴化した魔物の討伐、悪戯する魔物を懲らしめる仕事、また、ご近所トラブルの解決などもあった。
 そして休憩時間には、戦士の詰め所へ行って、他の戦士と談笑したりした。

 今日の依頼をこなしたハルカは、朝ごはんを食べに、食堂へ行った。
 まだ初期家なので、料理をするための設備が整っていないのだ。
 設備を整えるには、地道に金をためて、それらを買うしかない。
 あるいは、ビルダーであるアキトに頼んで作ってもらう。しかし、そのための材料が必要なのだ。
 食堂の料金は安かったので、お金の心配はあまりしなくて済んだ。
 一食分でお腹一杯になったハルカは、料金を支払って外に出た。
「さーて!今日も頑張ろう!」
 ハルカは畑作業に戻った。

 このような日々が一週間くらい続いた。
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