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文字数 1,053文字

「積載パルクール」プロット
起)ビル街と学校、研究所が立体迷路のように入り組んだ街、飛別市では、ほとんどの建物を所有している不動産王が、建物間を通過することを許していた。両親の仕事の都合で引っ越してきた主人公の小学生男子「古崎臨」は、飛別市ではパルクールで行われる配送があることを知る。新しい学校の登校初日、配送業を営む両親を持つ上級生の女の子「新川のぞみ」が、学校間の教材の融通のため、担任に配送を頼まれているところに、臨は居合わせた。パルクールを知らない臨は、のぞみの配送について行くことになる。

承)パルクールの技術で建物の屋上を飛び回り、マンションの廊下を突っ切り、公園の階段の手すりを滑り降りて、荷物を届けるのぞみを、臨は必死に追いかける。最後のルートとして、無謀な高さから飛ぶのぞみの真似をせず、階段を駆け下りた臨の聡明さを認め、のぞみは自身が通うパルクールジムに誘う。「臨くんならきっとパルクール楽しいよ」美しく自由なのぞみに心惹かれていた臨は誘いに乗り、ジムでできた友人たちと共にパルクールの腕を磨く。臨は、のぞみの家業の配送を手伝い、「超高速ラブレター配送」「誕生日ケーキを揺らさないでパルクール配送」「行き先が配送中に変わる謎の薬品配送」を完了させ、友情を深めていった。

転)ある夏の日、長い豪雨で交通網が麻痺するなか、事故が多発する。パルクール配送を営む大人たちが、怪我人の救助に奔走するなか、パルクールジムの臨と友人たちは、病院や孤立した人々に、医療品と食料品の配送を行う。足場が悪いため、平時と違いバディを組んで配送することとなり、臨は「無重力」吉島や「パフォーマー」ひな、そして「天使」のぞみといった、パルクールの上手さからあだ名をつけられて、街の噂になっている仲間たちと飛別市を跳ぶ。

結)雨上がりの虹の下、臨たちは大人たちから危険だったことを怒られる。一ヶ月後、臨がジムの管理人から呼ばれて、久しぶりにジムに赴くと、のぞみを筆頭に仲間たちが勢ぞろいしていた。ジムは豪華に飾り付けられて、ごちそうが並んでいる。「臨の誕生日会のために奮発したよ」それにしては豪華すぎるパーティに困惑する臨に、のぞみは耳打ちする。「あの日パルクール配送をした私たちへのお礼も兼ねてるんだって。叱るべきことをお礼は出来ないから、代わりに誕生日会だって言って、こんなに豪華になっちゃった」事情を知り笑う臨に、今度は堂々とのぞみは言った。「初めて会ったときから臨くんはかっこいいよ。やっと皆気づいたみたいだね」
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