第2話

文字数 297文字

 日本語もしくは英語の本を原書で読む、というのがわたしの読書なので、これは偏りがひどすぎるということで、このところ、大学から離れて以来じつに久しぶりに(日本語・英語以外が原書の)翻訳小説というものに手を出している。
 これが衝撃的なまでにおもしろい小説ばかりだ。からといって、わたしはこれまでの極端に偏った読書歴を悔いてはいない。
 これまでの過度の偏食が、この今の幸福(翻訳小説がひときわ鮮烈に味わい立つ)もまた、わたしにもたらしている原因なのだから。
 というわけで、今まで食べたことのなかった新味を、感覚を伴いながら満身にゆきわたる滋味として、心身を賦活(ふかつ)する喜びとして堪能する日々を送っている。
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