文字数 115文字

黄昏れ時の街を歩く
吹き荒ぶ風はカミソリのよう
心までも冷やしてゆく
口角も下がり目も黒くなる
冷めた瞳に映る苺の赤さ
冬の灰色を独りで彩る
香の芳しさには抗えず
気づけばお代をお支払い
まるできまぐれ鳥のよう
足取り軽めの帰り道
心を灯す小さな紅玉
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