第1話

文字数 4,717文字

ダウン照明の、カウンター席に若い女性2人が座ってくれて。お話しだけ聴きたいって…。無茶振りだけど…。

マスター「…そういう話が、あったんだよ。以前の話し…だけどね?」

若い女性2人「ムフフッ」

「気を付けて」のお話し。本当に、楽しいのかな?って。気になりながら。それはカウンターに座る。この子達にとって…。

それとも…僕自身を…心配で来てくれた?…のでは…ないな?って。「ムフフッ」って友達同士で顔を見合わせ。してる。

「遊びに来てあげましたっ♪」

…してくれいる距離感は…。優しさだろうね。って。


栞里「そろそろ…ムフフッ」
孝輔「ムフフッ。好きだな?そういうの…分かった」

オンライン通話。お互いに顔を見ながら。でのやり取り。通話が終わってシャワーを浴びながら。

孝輔「彼女だから…手伝う…。友達…だからな。翔太」

教室内の廊下側、後ろの入り口。机にうつ伏せになって、校庭側の窓へ顔を向けながら割り振られた席に座っていた。最後尾。

丘…山と伝えるには…小さすぎて。緑色が一面に写る。窓近い黒板近くに、男女複数が集まっての仲良しグループがはしゃいでいる。

風が吹いた時。桜の花びらが校舎に当たって、下から上に。なってるのを眺めていた。

「メンドクサイ」ってなって。机にうつ伏せになった。別のクラスに、お気に入りの翔太。気になってきて…。

気だるい感じの。脱力系の男性。またうつ伏せ。窓の外を眺める。の繰り返し。

桜の花びらが舞う時だけ、眺め続けた。風が止むまで。

咲良「暇」

小さく呟いた。…その後に、ゆっくり動き出していた。翔太の居るクラスに向かい、教室の扉を開けた。覗くつもりはなくって…。

翔太「…してないよ…」
栞里「あの子にぃ~。もぅ、したやろぉ~っ♪」

翔太「…してないよ…」

近いっ。近いっ。…翔太と同じクラスの栞里との距離に戸惑って。パニックになった。

咲良「お前の。顔なんて見たいことあるかぁーっ!!

大声で叫んで、扉を勢いよく閉めて、トイレに向かった。ちょいちょい。苛立って。がり股になっている。

栞里「分かっては…いるんだろうけどな?ムフッ」
翔太「…」

栞里(低い声で、咲良のお気に入りに、伝えた。ムフフッ。って。伝えた後。同性の友達グループの元へ小走りで帰った。翔太に一度振り返って、「にっ♪」ってしてあげた。)

翔太(咲良の友達…。モヤモヤありきで…咲良に今ので嫌われちゃったかもしれない?「にっ♪」ってなんだよ…机におでこを付けながら悩んだ)

咲良「アフォかっ!!

洗面所の鏡に向かって。自身の顔を眺めた。蛇口から出る水を手に掬って、バシャバシャして拭う…事はしないよっ♪化粧が崩れちゃうじゃんっ!!

咲良「するかぁーっ!!

マスクを外して静かに自身の顔を眺めていた。「フンッ」ってしてから、お気に入りのマスクをした。

ある人「マスク効果」

何処からか聞こえて来た。「もぅっ!!」って顔を鏡に返した。

咲良「…役得やでっ♪」

気持ちをすぐに切り替えて。鏡に「にっ♪」って返した。

夕暮れより早く、おやつの時間を少し過ぎた頃。孝輔と一緒に帰宅する。道順にある2件目のコンビニに近づいた。流行の服を着たカッコいい成人男性とすれ違った。

翔太「…お前の顔、見たいことあるかぁーっ!!って。みんなの前で、言われたんやぞ?」

孝輔「…それは…あれだって。恥ずかしい。の裏返しって。言うか…あれだよ…」

翔太「…お前の言う事、信じるからなっ?」

通りすがりの成人男性は笑顔になってた。「フフッ」って。


昼間にあった翔太と栞里の近さ…瞼を閉じると現れる。寝ることが出来なくて。充電中のスマートフォン側へ寝返り。掛け布団を抱き枕状に脚で挟んだ。

LEDが暗くした部屋に光る。

翔太「…体育祭のさ?練習したいんだけど…」

翔太「幼馴染みにしか…頼めないじゃん?」

連絡来たっ♪二段に分けて…。昼間によこせよっ!!って。なって「ムフフッ」ってなった。コンビニに向かって、歩いた。アイスコーヒーの一番大きいサイズ。Lサイズを買って。返事は…。しなぃ~むふっ♪

翌朝の登校中。自転車を降りて、隣を歩き始めた。翔太に「知らないっ!」って。した。

翔太「…連絡…見てくれた…よね?」
咲良「…うん。朝見た。忙しいから…フンッ」

翔太「練習に…付き合って…欲しい…んだけど?」
咲良「…時間ある時にね?その時に…返事する」

翔太「…待ってる…よ?」
「フンッ。」って。して聞き流すような感じの。もっと連絡しなさいよ?…って。思いながら。翔太が再び自転車に乗って学校に向かう。

咲良「…アフォかっ!!

もっとお前だけって。しろやぁーい。そうやって、お互いのクラスに向かった。本当に、翔太アフォかっ?って。思いながら。

帰り道。今日は一人で。アルバイト先に向かう。道順のお土産屋さんに寄って。

お姉さん「ムフフッ。別れたんかいさぁ~っ?」
咲良「…付き合って…」

「もぅ~」って。思いながらお土産屋さんのお姉さんを、振り向き睨み付けた。眉間にシワを寄せて…怒ってる風に。

お姉さん「アフォ。やなぁ~っ♪ムフフッ」
喧嘩でもしたんでしょ?って。まぁまぁ子供扱いにする…。

咲良「いつもの事ですっ!!
お姉さん「ムフフッ。知らんけどなぁ~?」

見透かされた。って。思って。「もぅっ!!」って。マスクを下ろして「いぃーっ!!」ってした。

お姉さん「好きや。から…なぁ?アハハッ」
咲良「…いいのっ!!
「もぅっ!!」ってして。お土産屋さんを出ようとした。

お姉さん「キャハハッ。また、がに股。なってるんやでっ♪分かりやすいなぁ~?ウフフッ」
咲良「いいのっ!!

店舗を出た後も、話し掛けてくれるお姉さんに「ニヒヒッ」ってした。優しく見送ってくれている。

咲良「なんなんですかっ!!
お姉さん「キャハハッ。大丈夫やってぇ~っ♪」

振り向きもせずに、お姉さんに感謝した。

お姉さん「咲良ちゃん。また、がに股なってるぅ~。ムフフッ」
見送りながら、楽しませてくれるわぁ~っ♪可愛いな。って。思ってるんやでっ♪って。


翔太「初めまして…」
マスター「いらっしゃいませ?」

何かに、悩んでいるような表情で。来てくれたんだ。って。ありがとうを思いながら。

翔太「…セックスって。身長差。あっても…出来るんでしょうか…?」
マスター「キャハハッ。あぁ。そうだね。一緒に寝っ転がったら…出来んじゃない?アハハッ」

マスター(こいつかぁ~。咲良のお気に入り。差詰め…よく寄るって言ってたお土産屋さんのお姉さんちにも…行った…後。って感じだな。アハハッ。)

悩ましい表情の、翔太を…どうだろうね?実際はね?って。意地悪。伝えちゃったら…翔太が…めげちゃう。ような?悩んでいます。って。感じの表情を浮かべていた。

マスター「…答えを急ぐのであれば…伝えてみなよ?ハハッ」

急いだら、逃げちゃうかもしれない。…に怯えている?って受け取った…翔太を急かしてみた。

フフッ。って。しながら。「余計なお世話」だろうな。って、自覚しながら。伝えた。大丈夫なんだよなぁ~それ?って思いながら。

翔太「優しい先輩で、良かったです…」
マスター「…ムフフッ」


ゴールデンウィークの中、月曜日だけ…登校日…。

栞里「晴れてて、良かったなぁ~?ウフフッ♪」
咲良「暑いって。ウフフッ♪」

通学路にあるコンビニの駐車場に、ロン毛で無精髭のおじさんが自動車の中でくつろいでいる。二人で「見つけたっ♪」って。「ウフフッ♪」って顔を見合いっこして。

栞里「一人でいる男の人、見たら礼儀やでっ♪」
栞里と咲良「ムフフッ」

それは小さな声。顔を見合わせてのそれは、スタートの合図。

栞里「チロチロ見てぇ~?気になるんやったら言うたげぇ~さっ?」
栞里と咲良「ムフフッ」

咲良「見ように、よっては…。キアヌリーブス」
栞里と咲良「ムフフッ」

まだ此方を見てないおじさんに…「むぅ」って顔を栞里に向けた。

咲良「お昼まで、そこに待っててくれたら、連絡先、交換したげるわぁ~♪」

おじさんが此方を「フフッ」って見てくれたので「にっ♪」って返して。俯き栞里の傍へ近寄った。

栞里「朝から掛けるやんっ♪」
咲良「ムフフッ。やんっ♪」

栞里と咲良「キャハハッ」
見つけたおじさんから、程遠い距離になって、向かい合い一緒に笑った。


咲良「掃除してるフリして覗かんといてっ♪」
マスター「…トイ…レ…?貸して欲しいって?」

咲良「ムフフッ」

オープン前の店舗に…トイレだけ…だろうけど。知らない子ではない…近所の子。それをしたら商売出来なくなっちゃうだろ。それ?って。

マスター「…愛すべき…バカだなぁー。キャハハッ」

幼い頃から、知ってる子。床の掃き掃除は止めてカウンターの内側を…掃除する事にした。

咲良「また来ますっ♪」
マスター「…また来るだろうけどな?わけぇーからな。って容赦ねぇ~な?ハハッ」

咲良「ムフフッ」
マスター「此処からだと…全部。見えています」(渋い声で)

咲良「キャハハッ。あふぉーっ♪」

…ぁ…マジだったかぁー。捨ててくなよ。注文ゼロだし。ってオープン前だからな…。しょうがねぇーけど。キャハハッ。てか、教えに来んなよ。保護者じゃねぇ~ぞ?って。ハハッ。

バックヤードに入って、デスクに脚組をして座った。足首にアザが見えて、裾を捲っての確認…複数の…昨日今日出来たものだけじゃなかった。

マスター「準備に…夢中になりすぎてんのかな?」

指で触れると、アザ特有の痛みが走る。病気じゃない…な?ハハッ。掃除を始めた。

銀紙側の…チョコキャンディーが重ねての2個。手に取り表を向けるとキャラクターが…。

マスター「…僕の顔を食べなよ…フフッ」

カウンターから少し…はみ出してあったのを思い出して…。あの子が…咲良が…「あふぉっ♪ニヒヒッ」って。伝えて来ているような…。

マスター「うぜぇ~なっ!!
お客さんの居ない。空の店舗内に…呟いていた。

咲良「ニヒヒッ」

笑顔が…少しだけ…浮かんで来るような。

マスター「可愛い…から。よけぇ~に。うぜぇ~んだよ。モデル体型が…」

咲良「それで?…ムフフッ」

聞こえて来るような。よけぇ~に。うぜぇ~けどなって。

マスター「…好き。うんうん。好きだよ。ちゃんと選んで下さい」
咲良「ムフフッ。勝手に掛からんといてっ♪」

聞こえて来るような。うんうん。アザ~っす。って。思う事にした。

マスター「…キャハハッ。ありがとう」

謎の言葉を、空の店舗内に…再び伝えていた。ぶっちゃけ。良いの見つけて幸せ。になるんだろうしな。

花粉は…まだまだ十分。舞っている。みたいだけど。トータルのありがとう。でいいんだろう事。


約束の公園に。来たけど…ベンチに座る翔太を見つけた。下を…地面を眺めてて…。両肘を脚につけて待ってた。

咲良「…二人三脚なんて、しないじゃんっ?」
翔太「…練習…位。いいだろ?」

翔太の言葉。…体育祭の競技にない種目を選んで…アハハッ。

咲良「…しゃあ~なし。やでっ?」
翔太「…ありがとう」

20メートルの折り返し地点を決めて、翔太がスタートラインを、脚で地面に作った。

片方の脚を結んで、往復の折り返し。何回か練習した。

咲良「…意味ないじゃん。ムフフッ。しゃべれば良いのに。ムフフッ」
翔太「…もっと。預けあいっこ。みたいな。感じにしないと、上手く前に進めないって。思うんだよね?」

咲良「…アハハッ。あふぉ。本当に。あふぉ。ムフフッ」
翔太「…意味ないじゃん。とかは…無いよ…無いんだよ」

この日は、ダウン照明の。カウンター席に誰も座って…。くれていなくって。お話しだけ聴きたいってのも…。なくって…。無茶振りだけど…も、なくって…。

マスター「…悔しいけど…。僕のじゃない。って。思えば、いいんだろうな。アハハッ」
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