アプリが無いのでメールで転移した。

文字数 497文字

「何だ?どこだ……ここ?」



気付くとガラケーの液晶の周りの景色が変わっていた。



確か、俺は最寄り駅の地面の灰色を背景にメールを開いた筈だった。



それが、いきなり画面が光り、目が眩んだ次の瞬間、草木の香りと緑がガラケーの液晶を彩った。 「ぬぁ、ぬぅあんじゃこりゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」



年号を丸一個飛ばした昭和リアクションをかましてしまった。



まぁ、俺でなくてもそうはなるだろ。



だって目の前には駅が無くなり、代わりに草原と空。そしてその空には…。



「Dragooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooooon!!





が!居た!!



これ、異世界転移ってヤツだ!!







ブーンブーンブーンブーン









手に持っていたガラケーが震えた。



妙だった。



アンテナは立っていない。というか圏外だ。



しかし、メールの新着情報が液晶には表示されている。



……えぇい、ままよ!!





カチッ





メールを開けると異世界転移はしなかった。
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