第5話

文字数 305文字

二人で近くのシティホテルにチェックインをし、部屋に向かった。
狭いエレベーターの中で彼からムスクの香りが、彼との距離の近さを感じる。
目が合うと彼から唇にフレンチキスをされ気恥ずかしい。
彼の目がいたずらぽく笑う。

出会ったばかりなのにこんなにも彼が欲しい。

なんでこんなにも彼に惹かれるのか、自分でもわからない。
”一目惚れ”
今までそんな事あるわけないと思っていたけれど
この感情が、それなのかもしれない。

不謹慎?
いえ、もう大人なんだもの
一夜の思い出でもいい。
私は彼の手に触れられたい。
私は彼に欲情している。

エレベーターの扉が開き、絨毯の廊下を歩き、部屋のドアを開けた。
私は、本能に従って行動している。
ただの”雌”になる。

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