第1話 プロローグ

文字数 1,178文字

君は 生きている時も美しかった
この世からいなくなっても 君の美しさは永遠だ













T美大に通う美大生、岩谷叶実(いわやかなみ)は、ラフ画の練習を教室でしていた

叶実「自分の力だけだと、もうこれが限界。頭ではこう描きたいってあるんだけど、技術がついていかない.. ゴッホもモネもルノアールも同じように悩んだりしていたのかしら..」

「そろそろ帰らならなきゃ、日も暮れてきたし
つい絵に没頭しちゃうと時間を忘れるわ...」


駅前の商店街を歩きながら、惣菜屋から唐揚げのいい匂いがしてくる。 叶実は足を止め

「おばさん、唐揚げくださいな」

「はいよぉ、ありがとうね。 学校の帰り、?」

「うん、お腹すいちゃって」

「おつかれさま。がんばってるね。唐揚げ1個おまけしとくからね」

「うれしい! ありがとう」


「あとはお味噌汁作ってご飯炊いてあるから、今日はこの揚げたての唐揚げとポテトサラダで済ましちゃお」

叶実は、一人暮らしだ。東京の大学に通うために、1人で暮らしている。


帰って夕飯を一人で食べて、タブレットで、ネットサーフィンをしていると、

貴重な信じ難い情報が目に飛び込んできた

え?! 大河原毅俊先生に直々に学べるレッスンが、None美術館で開かれるって!


これだわ あの繊細なタッチ 色使い、教えて貰えるなんて、こんなチャンス逃しちゃいけない。


すぐに叶実はネットで申し込んだ














──専業主婦 今野よう子 29歳
昨年結婚したばかり、新婚ホヤホヤで、もうすぐ子供も欲しいなと思っているが、焦る必要は無い、その時が来るのを今は待ちながら、過ごそうと思っていた。
しかし働いていないため、ほぼ毎日家にいる。食事の買い物や町内役員会や公民館の掃除 たまに女友達とランチする位で、時間を持て余していた。

ねぇあなた、私何か趣味を見つけてもいいかしら?

あぁ 構わないよ

旦那は理解があり、好きなように過ごせばいいと言ってくれている。この人と結婚して本当に良かったと思っている。


もちろん、ご飯作りやお洗濯とか、今まで通りちゃんとやるからね。


うん、分かったよ。日々をよう子が楽しいと思ってくれれば、俺もそれが嬉しいから。


でもいざ何かを始めようと思っても、決まらないものである。お花やお茶、ヨガ、ハワイアンダンスやフラメンコ、着付けに、料理教室、パッチワーク、フラワーアレンジメント。色々ある。

図書館にあった 市が運営している「生き生きクラブ」の習い事一覧表を、貰って家で見ている。

これなら費用もそんなにかからない。


でもどれもピンと来なかった


1番下の欄に、、【絵画教室 秋の特別レッスン あの大河原毅俊巨匠が 直接教えてくださいます!芸術の秋に あなたも絵画を始めてみませんか?】

うん!これだわ!やってみたい!
私 高校の時美術部だったし、また絵を描いてみたい

よう子は 次の日朝一で、市役所に問い合わせて申し込みをした
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