【episode7-アレクサとペッパー】

文字数 556文字


私は、若くしてプロポーズされ、子供にも恵まれた。

その後、別居を経て離婚に至ったが、2人の娘と元夫とは今も良い関係が続いている。


ある日のことだ。


次女が言う。

「彼はさぁ、アレクサで、パパは壊れたペッパーくんだよね。」


どうやら彼女が相談を持ちかけた時の回答が類似しているのだそうだ。


娘の彼は、いつも穏やかに定型文のような返答を返すのだという。これがアレクサ。

それに対して、私の元夫である娘のパパは、早口でトンチンカンなことを言う。ABCの話をしているのに、DどころかFの角度から回答してくるのである。その、的外れで猟奇的な返答が壊れたペッパーくんということらしい。


あまりにも言い得ている…私はお腹を抱えて笑ってしまった。


娘の彼は、斎藤工くんに似たイケメンである。

同世代の女の子からまずまずの人気があり、時にはちょっとした浮気疑惑が浮上して、私たち両親をヒヤヒヤさせた。


元夫もまた、社内人気ナンバーワンだった。故に、結婚前も結婚後も浮名がチラホラ。


祖父に至っては、ストイックに仕事へ打ち込んでいる時には近寄りがたいオーラすら放っているのに官能小説が大好き。

世界的に有名な画家である、クリムトのエロさも中々なものである。


どんなに偉大な人でも、エロくて、幼くて、ちょっとおバカ。

男性とは、そういう生き物なのなのかもしれない。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み