「同窓会に憧れています」

文字数 1,310文字

 私は同窓会というものに激しく憧れがある。
 なにせ、私は小学校はかろうじて卒業したものの、中学校は通算で一年間程度しか通っておらず、卒業式にも出席していない

 高校は私の作品を読んでいただければなんとなくお察しいただけるかと思うが、いじめをテーマにした作品よりもひどい有様だったので、当然、卒業していない。
 高卒認定資格は取得しているが、専門学校や大学には進学していないので、意味がない。
 ……というわけで、私は同窓会というものにことごとく縁がないのだ。

 中学校は簡単に言うといじめで不登校になったのだが、単純に、嫌われ者だったから、というのも大きい。
 最終的には味方になってくれていた友人たちもほとんど失ってしまい、それが完全に不登校になるきっかけとなった。

 不登校だったという人間が同窓会に現れるだけでも気まずい空気になると思うが、ましてや私は嫌われ者。
 そんな人間が同窓会に参加した日には、復讐しにきたのではないかと思われるのがオチだろう。

 私としては特別に誰かを恨んでいるということは本当にないので(やはり、思い出すとどうしても苛立ってしまう人物はいるが)、私のほうとしては、同窓会に参加する分には何も問題がない。
 むしろ、いじめからかばってくれた人や、いじめっ子グループに所属していたのにいじめに加わらなかった人などに、お礼を言いたいので、ぜひ参加したいのだ。

 ……しかし、残念無念、私は現在、小・中学校の同級生だった人で、連絡をとっている人が一人もいない
 仮にいたところで、その人が私を同窓会に誘ってくれるかどうかは、大きな疑問だ。
 私が反対の立場だったら、いじめで不登校になったという元同級生がいたら、その人自身のためにも、ほかの参加者のためにも、誘わないだろう。

 そんなわけで、私は同窓会というものに、このままでは一生参加できそうにもない。
 チャンスがあるとすれば、私がめちゃくちゃ有名人になって、小・中学校のころもいい思い出があるので、ぜひ同窓会に呼んでください!! とでもテレビなどで発言する……ぐらいだが、それはかえって嫌味ったらしいし現実的ではないので、なんだか違う気もする。
 やはり現実的なのは、同窓会にこだわらず、恩義がある人と個別で会うことだが、Facebookが廃れ気味の今、そういう相手に限って見つからないのであった。

 その中でも、あまりにも会いたい相手がいたので、某番組の“あの人に再会したい”的なコーナーに、十数年以上前に応募したことがある。なんと出演のオファーが来たのだが、恥を晒すなと家族に真剣に止められたのでやめておいた。
 その後、その相手とは番組を使うまでもなく自然と再会できたのだが、お互いいろいろな意味で変わり果てていて、『番組に出演しなくてよかった……』と心底安堵したのは、今となっては懐かしい思い出である。

きっとそんな感じで、ほかの会いたい人も、いざ再会してみたらそうでもなかった、というパターンが大半のはず。とはいえ、思い出は美化されるものなのだろう。
 ただ、私の場合、私が一方的に再会したいだけで、私と再会したい人はいなさそうなところがなんとも悲しいが……。
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