鈴鹿歌音

文字数 2,225文字

ここで鈴鹿さんに執筆してもらうのだ
 昔々、あるところに榛原茜という可愛らしい赤い頭巾を被った女の子がいたそうな。

 そんなある日、彼女が学校が帰ってきて聞いたのは、おばあちゃんが風邪でダウンしたことを母から聞いた。

 茜はすぐに母の手作りの料理と花束を持っておばあちゃんの家に向かったのだそうだ。

clanon213

ある日……森の中♪

熊さんに♪

出会った♪

花咲く森の道♪

熊さんに出会った♪

 元気よく「森のくまさん」を歌っていた茜の前に運悪く、くまさんが現れた。

clanon213

ぎゃぉー!!!!
紅蓮の焔(フレイム・ファイアー)!!
ぎゃぉー!!!!
 現れた森のくまさんは、茜の能力である紅蓮の焔に包まれ、その場に倒れこんだ。

 茜は、とにかく急いでいた。くまさんに目をとられている暇などない。茜は、とにかくおばあちゃんが好きだったからだ。おばあちゃんの家が近づいてきたとき、今度は目の前に狼が現れる。

clanon213

ガルルル……
私、今急いでるの。ごめんね、狼さん。

紅蓮の焔!!!!

キャイ~ン
 茜の能力を前に狼も逃げていく。そして、ようやく茜はおばあちゃんの家に到着した。すると、風邪で寝込んでいるおばあちゃんの声が聞こえてくる。

clanon213

おばあちゃん、お見舞いに来たわよ
茜や……助けておくれ……。さっきからこの男がワケわからないことを言ってくるのじゃよ……。わしには対処しきれなくて……。あいつのヒモにされてしまいそうじゃよ……。茜も気をつけるんじゃよ……奴には、気をつけるんじゃよ……わしはもう奴のヒモにされてしまったんじゃよ……
どういうことなの?

おばあちゃん、しっかりして!!

気を確かに持って!!

よぉ~。お前が孫娘の榛原茜さんか?なかなか可愛らしい娘さんじゃないか。俺の花嫁にはぴったりだ!!
あんた……誰よ!!おばあちゃんに何をしたのよ!!
俺の名前は、比模 成実だ。生粋のヒモだよ。分からねえの?
……で何歳?
28歳だ
うわっ、きもっ!!ロリコンかい!!何でおばあちゃんもこんな奴の花嫁にならせようとしてるのよ!!私、まだ高校生だよ。……ってか、おばあちゃん……この男、犯罪だよ?
すまんの~。わしは、もうおしまいじゃ……。こんな男に引っかかるなんて……
 完全におばあちゃんは、こんなやつのヒモになりかけたことを後悔していた。茜を手渡そうとしていたのだ。茜もこんなやつと結婚させられるのなんてごめんだ。

clanon213

おばあちゃん、あとは私に任せて!!この男を燃やします!!
へぇー、やる気なんだ。かかってこいよ、必ずこの婚姻届に印鑑を押させる!!
……ってか、私まだ15才!!結婚の婚姻は破棄されるわ!!とにかく、あなたを燃やします!!紅蓮の焔!!
おわっ、あっ婚姻届に炎が!!
 燃え上がる婚姻届に茜は、ふっと不敵な笑みを浮かべる。しかし、比模成実も反撃をしてきた。奴の能力が発動したのだ。

clanon213

あなたは、俺の花嫁だ。あなたは、俺と結婚したくなる。あなたは、愛しい。まるで天使のような人だ
うぐっ……紅蓮の……
 茜は、成実の声に耐えきれずに地面に膝をついた。動けない。能力を発動させようにも手が拳が震えて力を出せない。成実の催眠術にはまりかけている自分に茜は嫌気をさした。

clanon213

茜や……あまり無理するでない……。茜に怪我があったらわしは……
おばあちゃん……でも、私こんなヒモに好かれたくないわ!!だから……
茜ちゃんは必ず俺の花嫁になってもらう。そこのおばあさんから許可もいただいているんだ。だから、何を言っても無駄なんだ。茜ちゃんは、俺の物だからな!!
だからキモいって言ってるじゃないの!!13才も年齢が離れていたら恋愛も何もないじゃないの!!私の王子さまは、ヒモじゃないのよ!!だから、消え去れ!!紅蓮の焔!!
ぎゃぁぁぁ~!!また婚姻届に火が燃え移った!!
だから、私には運命の王子さまがいるの。あなたではないカッコいい王子さまが……
そんなわけない。そいつは、俺が牽制して引き剥がしたはずだ。俺は、茜ちゃんに恋をしてしまったんだ!!毎日毎日後ろから見ていたよ。茜ちゃんに危害を加えそうな奴はみんな俺の能力を前に逃げていったよ。そして、茜ちゃんから離れるように仕向けたんだ
嘘よ……
茜……
おばあちゃんは、私にこのヒモと結婚してほしいの?
……。
無口は肯定と捉えますわよ!!
そうだ、茜ちゃんは俺の物だからな。だったら、この婚姻届にサインをしてくれるかな?俺は、茜ちゃんが大好きなんだよ。キスしたいぐらい愛してる
私は、願い下げよ!!キスしてきたらあなたには死んでもらうわよ!!
じゃあ、茜ちゃんキスしていいかな?
お断りじゃ、ボケ!!

紅蓮の焔!!

ぎゃぁぁぁぁ~!!

俺の髪の毛がボンバーに!!

私のキスの相手は決まってるの。この国の王子さまなの♥️だから、ヒモに引っ掛かっている余裕なんてこちらにはないのよ。だから、あなたはこのままどこかに磔にしても良いんだけど……。今回は、髪の毛ボンバーで許してあげますわ。ロリコンの残念なヒモなお兄様♥️
 成実の髪の毛は、チリチリになり、葉加瀬太郎のような髪型になっている。それを見たおばあちゃんは爆笑しているのが分かる。

clanon213

葉加瀬太郎がいるわね、茜
そうだね、おばあちゃん。でも、こいつ絶対バイオリン弾けないわ。告白もロマンの欠片もありませんでしたから。
The End 執筆時間はここまでだ!
 これは、後日の話になるのだが、比模成実は、茜の学校の前に現れたそうだが、教師によって警察につき出されていたのであった。

 ストーカーは、絶対にダメだぞ?

clanon213

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登場人物紹介

榛原 茜(はいばら あかね)

年齢:15才

職業:高校生


特徴:童話「赤ずきんちゃん」に憧れ、自ら赤ずきんを名乗っている少女。高校に通っている成績優秀の優等生だが、中二病が災いし、友達は少ない。

祖母が病気になって寝込んでしまったので、一人で森の中にある祖母の家にお見舞いに行くことになった。

魔人としての力も中二病になったことで目覚めたが、本人は自覚していない。



能力:紅蓮の焔(フレイム・ファイアー)

掌の上に焔を起こすことができる能力。本気を出すと町を燃やしてしまうほどの威力がある。


殺意の理由:祖母の家に行く途中で邪魔されたから。


作成者:鈴鹿歌音

名前: 比模 成実 (ヒモ ナルミ) 28歳


性別: 男性


能力名: 極ヒモ理論(ハイパーストリング・セオリー)

効果: 相手に対し、ゆるい強制力のあるお願いをする事が出来る。


  お願いごとの強制力は、能力者である比模 成実がいかにダメダメな態度、ガバガバな理論でお願いするかによって強弱し、彼が本気を出さないことによって、殆ど洗脳と言えるほどに強い強制力を持つ。

  彼のお願いを何度も聞き続けた人間は次第に論理的思考を破壊され、最終的に彼に疑似的な恋愛感情を抱き、彼の言う事を何でも聞くようになってしまう。


設定: 小中とごく普通の人間だった彼は、地元の工業高校へと進学。

   入学した初日から一念発起し、その校初の東大進学者を目指すも、特に勉学に励む訳でなくダラダラと過し、出席日数が足らず秋ごろに中退。その後は親に家を追い出され、友人の家々を渡り歩きその厄介になって生活をする。


   ある時、バイトに出かけてしまった友人の家で、一人ヒモ男を更生させるバラエティー番組を視聴した彼は、「自分は女に迷惑かけてないだけこいつらマシだ。しかしヒモに成れるものなら成ってみたい」という妄想を抱き、魔人としての力に目覚める……


闘う理由:「こんな空の青い日に俺達が出会う事も、君が連帯保証人契約書にサインする事もさ……きっと、運命なんじゃね?」



プレーヤー: くあどりが

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