Dとは? ワンピースとは?

文字数 1,144文字

Dの一族は「神の天敵」と意味されるが、私は少し異なる見方をしている。
単純に考えればDemonと捉えられる。しかし、すぐにお気づきだろうがDemonとは古来ローマ帝国時代ではダイモーン、つまり神霊である。

簡潔に言えば、Dの一族は旧世界の神々であったと言える。彼らは極めて高度な文明を有し、ある理想に殉じた。
オールブルーである。ラフテルとは笑い話であるなら全ての生命が共存する世界があると私は考えた。つまり、サンジが夢見たことより、より高度な共存体制があるのだと。あまりの馬鹿馬鹿しさ、夢物語、しかし、高度な文明に裏打ちされた理想郷。だからこそ、ロジャーは笑ったのかも知れない。

イム王と五老星はDの一族によって創り出された理想郷の番人ではないかと私は考えた。しかし、彼らと一部の科学者達はこの理想郷を危険視した。故に反乱を興し、旧世界を打ち倒した。この裏打ちとしてニューゲートの言葉が思い浮かぶ。科白はよく憶えていないが、確か以下の様な科白。「ロジャーの意志を継ぐ者が現れる様に、エースの意志を継ぐ者も現れる。そして、未来、数千年分の歴史を背負って世界政府に闘いを挑むものが現れる」

統治の要領は映画「イントレランス」に表れる様に社会に対する不寛容が基本である。
つまり、旧世界の理想は統治として宜しくないとイム王達は判断したのではないか。
ここで神々の滅亡が始まり、神々は次の神々の敵対者としての烙印を捺されたのではないか。
もっと言ってしまうとワンピースの世界とは私達の世界の未来そのものではないかと仮定している。
バーソロミュー・くまが聖書を持っていた点が引っかかっていた。しかし、ワンピースの世界でキリスト教が繁栄している気配は私は感じていない。ただ、読んでいないだけで本当は世界的宗教かも知れないが。
つまり、聖書は旧世界の遺物の一つではないかと私は考えた。

又、ポーネグリフの存在が引っかかったのだ。もし、歴史を抹消したいならポーネグリフを真っ先に処分する筈である。しかし、処分されていない。つまり、旧世界は未来を見据えてポーネグリフだけは遺す様に世界政府の支配者達を設計したのではないか。

又、尾田先生は常に鳥山先生を意識なされていらっしゃる。ならば、ワンピースとは挑戦作の筈だ。かつて鳥山先生がジャンルに囚われない漫画を産み出した様に、ワンピースもSFであり、ファンタジーであり、歴史書であり、神話足ろうとしているのではないか。

と言う考察なのである。

実に詰まらない素人考察であった。この様に誰にも思い浮かぶ陳腐なものが真相足り得るか。足り得ないのである。

この考察が掠りでもしたら漫画界の思想は終焉したと見做して良い筈である。私の様な凡愚と尾田先生の様な天才は違う。天才の定義は数あれど。

−了−
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