プロット

文字数 1,105文字

起)
下校中、突然目の前の道が抉れ、それを為した人物(ワイルド系イケメン)にとらえられるさや(主人公)。そこに現れた和風美人(男)はワイルド系イケメンを『逢坂』と呼び、不思議な力で退ける。
和風美人は『松川悠』と名乗り、さやは「『巫女の魂の欠片』保持者」であり、そのことにより『逢坂』のような不可思議の現象を起こせる一族達に狙われる立場であり、それを護るために自分(松川)がいると言う。
「私は貴女様の盾、そして剣。貴女様のもう一つの手足。貴女様を全てから守るためだけに存在する者。この身を賭しても貴女をお守りいたします」
さやの自宅を結界で覆って護るという悠にキャパオーバーになりつつ帰宅する。


承)
翌日、登校したら、いきなり転校生が来るという話があってびっくりするさや。いやな予感がしつつホームルームを待ってみれば、転校生は悠だった。学校でも護衛すると言い出す悠。
驚くほどすんなりと学校に馴染む悠だが、それらは記憶改ざんなどを施してのこと。倫理観の違い、何よりも優先される「『巫女の魂の欠片』保持者を護る」という悠の意識に息苦しさを感じるさや。しかし、対話によってそれらを緩和する。


転)
『襲撃』される日常にも慣れてきたころ、さやは不可思議な夢を見始める。同時に、悠がどこか自分と距離をとっていることに気づき、『自分のことが嫌いなのではないか?』と考える。
そんなある日、悠がどうしても外せない一族の集まりがあるといい、不在になる。いつも携えている扇を渡される。
「これをお持ちください。何かあったらこれがあなたを守るはずです」
悠のいない一日を過ごすさや。物足りなさを感じ、既に悠は自分の生活の一部になっていたと気づく。
悠の不在を狙って来た『逢坂』が、悠に信頼を置くさやを嘲るように『巫女の魂の欠片』が発生した経緯を語る。そもそも『松川』の先祖により『巫女』と呼ばれた存在が失意の中死に、魂が砕けたのだと語る『逢坂』。しかし自分の見ていた夢の内容から、実際の事情は少し違っていたのではないかと思うさや。
揺らがなかったさやに業を煮やして『逢坂』が実力行使に出ようとしたところで、悠が戻る。『逢坂』を退ける悠。


結)
先祖が為したことを己の責のように思い、さやを『巫女』そのもののように扱っていた悠に、さやは自分が夢で見聞きしたことを伝え、『巫女』は決して『松川』を恨んでこのようなことになったのではないと言う。
「だから、ただの『松川悠』と『片瀬さや』として。ちゃんと向き合って、――仲良くできたらうれしい」
戸惑いながらも、個人として向き合うことを約束してくれる悠。『護る者』と『護られる者』の立場から、各々一歩踏み出すのだった。
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