その3

文字数 675文字

……ずっときになっていたのだが
何を?
さっき「まだまだこれから」、 とフレドリックは言っていたな?
わ、 僕そんなこと言ってた?
まったくさあ、 あんな打ち切りエンドみたいな終わり方にするんだったら、 せめて最後に「先生の次回作にご期待ください」ぐらい入れないとさ!
お前はさっきから何を言ってるんだ?
だからさ! 作品だよ! 私たちが登場する絵本の終わり方の話!
??? ますます意味が分からないぞ?
そういうのが入ってないってことはさ、 まだ終わらないってことでしょ、 ってこと!
とにかく皆、まだまだやりたいことたくさんあるんだよね!
そりゃもちろんだ! フェスとかに出たりもしたいじゃないか!
まだライバルも出てきてないし! 青春ストーリーには必須項目!!
す……ストーリー? まあ、 ほかの人の音楽を聴いて切磋琢磨するってのもいいかもね!
それにさ! セイヒンウムにいたとき、 マシンロイドの子が助けを求めてたのを聞いたの! 大丈夫かなあ……
それは俺たちの作品ではないだろう?
多井くんまで…… お前ら何を言っているんだ……?
そういえばフレディ、 俺たちのCDとか出さないのか?
でもさ、 今の技術では、 魔法の呪文をCDに録音して再生しても魔法の効果は発動できないんだ……
お! あたらしい課題じゃねえか! ボルトピアは研究者たちの星だからな!  それも研究しようぜ!!
誰もが魔法を使えるようになるなんて最高じゃん!
また皆で考えよう!
そうだな。
とりあえずさ、 今日は帰って寝ようぜ! くたくただよ……
じゃあ最後に!
そうだね!
せーの!
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登場人物紹介

僕はフレドリック。 バンド『The SFPM』のギター&ボーカルで、 リーダーなんだ。
魔法を使える種族、魔族。魔法と音楽の融合を研究しているんだ。

俺の名前はシュトロ!! エレキギターに憑いた付喪神なんだ! かつては伝説のバンドで使われていたこともあるんだぜ。今はフレドリックのギターだぜ。

私ペンネ! 『The SFPM』ではベースを担当しているの!
昔は別の種族だったんだけど、自分で自分を改造してマシンロイドになったんだよ。

俺は多井。 『The SFPM』のドラム担当。
モアイのようなストーンノイドだ。 小さな見た目に反して声が低いため、 よく驚かれる。

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