第2話「アストラルスーツ」
文字数 1,040文字
肉体の外側を取り巻くようにして、人間がアストラル体に包まれているイメージだ。
それは、夢の世界や異世界、つまり、メル・マナと繋がっているんだ。
人間は、寝るとアストラル体の本来の場所、アストラル界に還る。
そしてエネルギーをチャージして、現世に目覚める。
とにかく、生きた人間がメル・マナに簡単に来れるように開発されたのが
「アストラルスーツ」ってわけだ。
このスーツを装着すると、睡眠によって、アル・マナとメル・マナを行き来出来るようになる。
つまり…
アル・マナ(現世)で眠ると、メル・マナで目覚める。
メル・マナで眠ると、アル・マナで目覚める。
そして、それぞれの世界で生活が出来るってわけだ。
グラナージは体の部品を交換して永遠を生きれるが、
元々は人間の魂だから、ある期間が過ぎれば、
また人間に転生しなくちゃならないんだ。
その期間は、人間によって様々だ。
また、中には転生する必要のない者もいる。
人間の魂それぞれの「悟りレベル」によって決められる。
かなり出来た魂といえるだろう。
また現世で苦しみを味わうわけだからな。
彼らの多くは、転生を必要とする多くの魂を良い方向へ導くために頑張っている。
と言っても、そのことを彼らは知らない。
メル・マナでのことは、アストラルスーツを着ない限りは、
彼らの記憶には残っていないからな。
だから、悟った魂の多くは、ボランティアで現世に貢献しているといえる。