第2話
文字数 868文字
それからまた一年経ったある日、私は今までの人生の中でもトップクラスに上司と喧嘩をした。お互いのやり方が合わず正面からぶつかってしまったのだ。家に帰って冷静になりながらもストレス貯金として財布に入ってある小銭を全部入れながら思わず一言つぶやいた。
「あいつ、消えちまえばいいのに」
はっと気づいたときには遅かった。貯金箱の中身は空っぽになっておりすでに課金された後だった。やばい、確かに怒ってはいたけど本当に消えてしまえと思っていたわけではない。焦る私を尻目にピエロはニヤニヤしながらこっちを見ている気がした。どうしよう、と思いながら私は休憩室での上司が誰かにこう話していたのを思い出した。
「とりあえず怒鳴り散らせばなんとかなりますよ。」
私は貯金箱に怒鳴り散らすことにした
「お前さあ!何勝手なことしてんだよ!」
「私はお前を買った時点で顧客だろうが!課金するならするで私にきちんと説明するのが筋だろうが!何なめた仕事してんだよ!」
「お前捨てられたいのか!」
とりあえず思いつく限りの言葉をできる限り大きな声で叫んだ。正直上司ほど上手く怒鳴ることができなかったがそれでも力一杯やった。
布団の中でもし上司が死んでいたらどうしよう。とおびえていた。すぐに警察が来て捕まってしまうかも知れない。
幸運なことにそれは杞憂で終わった。翌日貯金箱の近くには「佐川様への不当な課金契約についての謝罪」と書かれた手紙が置いてあり、貯金箱のお金も戻っていた。きちんとした謝罪と、今後は勝手な真似はしない事。我々は人間界で言う妖精みたいなもので人の欲望やそこにまつわるお金をもらって生活しており閉じこもった生活で会話をしないのが当然だと勘違いをしていた改めて謝罪しますと書いてあった。妖精の謝罪文私より上手いなと思いながら、大丈夫。分かればいいんだよ。今後もよろしくね。と優しく声をかけ荷物をまとめて仕事へ向かった。
上司はすごく体の調子が良かったのか元気に怒鳴り散らしていた。
ありがとう上司、パワハラはどうやら怪異にも有効らしい。ただ誰も幸せにならない。
「あいつ、消えちまえばいいのに」
はっと気づいたときには遅かった。貯金箱の中身は空っぽになっておりすでに課金された後だった。やばい、確かに怒ってはいたけど本当に消えてしまえと思っていたわけではない。焦る私を尻目にピエロはニヤニヤしながらこっちを見ている気がした。どうしよう、と思いながら私は休憩室での上司が誰かにこう話していたのを思い出した。
「とりあえず怒鳴り散らせばなんとかなりますよ。」
私は貯金箱に怒鳴り散らすことにした
「お前さあ!何勝手なことしてんだよ!」
「私はお前を買った時点で顧客だろうが!課金するならするで私にきちんと説明するのが筋だろうが!何なめた仕事してんだよ!」
「お前捨てられたいのか!」
とりあえず思いつく限りの言葉をできる限り大きな声で叫んだ。正直上司ほど上手く怒鳴ることができなかったがそれでも力一杯やった。
布団の中でもし上司が死んでいたらどうしよう。とおびえていた。すぐに警察が来て捕まってしまうかも知れない。
幸運なことにそれは杞憂で終わった。翌日貯金箱の近くには「佐川様への不当な課金契約についての謝罪」と書かれた手紙が置いてあり、貯金箱のお金も戻っていた。きちんとした謝罪と、今後は勝手な真似はしない事。我々は人間界で言う妖精みたいなもので人の欲望やそこにまつわるお金をもらって生活しており閉じこもった生活で会話をしないのが当然だと勘違いをしていた改めて謝罪しますと書いてあった。妖精の謝罪文私より上手いなと思いながら、大丈夫。分かればいいんだよ。今後もよろしくね。と優しく声をかけ荷物をまとめて仕事へ向かった。
上司はすごく体の調子が良かったのか元気に怒鳴り散らしていた。
ありがとう上司、パワハラはどうやら怪異にも有効らしい。ただ誰も幸せにならない。