第1話 プロローグ

文字数 592文字

「小学校で教師をしています。」
というと、初対面の人から、
「へえ〜❕先生なんだ❕面倒見良さそうだもんねえ。」
や、
「先生って子どもと遊んだりしていていいよねえ。」
と言われることが多かった。
私が新卒の頃は。

ただ働き始めて数年経つと、
「先生って、実は激務なんでしょ❔」
と聞かれることも増えた。
一時期盛んに行われた教師叩きの風潮がひと段落した頃、教師の労働環境について、少しずつ世間にも知られるようになってきたのだ。

私は、寿退社というやつで教師の世界から離れ、その後、派遣として民間企業で営業事務を数年していたが、『社会』に出てみても、やっぱり教師は激務だと思う。

今年の春、文部科学省が『#教師のバトン』という試みをTwitterで行った。
これは、教職のいいところや、保護者から見た先生の素敵なところを発信してもらい、
教職の魅力を広め、教師のなり手を増やそうという目的で始まったそうだ。

しかし、蓋を開けてみると、労働環境の劣悪さを訴えるものや、精神を病んでしまった先生たちの悲鳴で溢れていた。

・・・まあ、そりゃあ、そうなるよね。

現場の先生たちは、極限状態で頑張っているけど、細い糸が1本でも切れたら、もう立ち上がれないような状況の人も多い。

では、なぜ先生は激務なのか。

ここでは、私が教師として勤務していた間に経験した、世間の人たちはあまり気づいていない教師という仕事の裏側を綴っていこうと思う。






ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み