第7話

文字数 283文字

 解放された当初は、何気無い日常生活の落とし穴ぐらいにしか捉えていなかった小林であったが、その後は否が応でも自分のやってしまった事の後始末に奔走する毎日となった。
 一ヶ月後。
免許停止に係る聴聞会への出席。行政罰である免許停止処分の決定。処分期間短縮のための講習会への参加。
 二ヶ月後。
 検察庁からの呼び出し、検察官取り調べ。刑事罰である罰金刑の決定。
 そのような中、唯一救いであったことは人身事故や物損事故を起こしていない点であった。もし、人でも轢いていたならば……今まで体験することのなかった処分や刑罰、そして講習を経て、小林は背筋にゾクっとするものを感じていた。
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