または十分なスペースの確保のしかた。
文字数 2,000文字
くうう、余裕をかましおって……。どのみちアンタは「大手の書店のおぼっちゃんと、個人書店の一人娘が駆け落ち同然に結婚して」産まれ落ちた一人息子! 「孫が産まれた喜び」でほどなく結婚も認められ、今やアンタは立派な「大手書店のおぼっちゃん」!
あたしの「自室に本棚が二つしかない」庶民の悩みは全然ピンと来なかろう!!
そうなんですよー!
しかもあたし辞典とか事典とか、図鑑とかめっちゃかさばる本も大好物なんで、一冊増やすと本当に! 本棚の空きスペースが減るんです!
でも本当にみっちみちに詰めちゃうと、めちゃくちゃ力入れないと本が取り出せないキツキツさになるじゃないですか! あたしアレすっごく嫌なんです!
*栞&蜜花
『黙れ。』
でもほんと、本好きにとってこの問題は切実ですよ……。あたしヘタっぴだけど絵も描くから、絵の描き方の本もめっちゃ持ってるし、何なら画材関係も本棚に入ってるし……。
あー広い家に引っ越したい! そんでこのお屋敷みたいに、ちょっとした図書館みたいな空間に住みたーい!
こうして「本棚問題」の解決策として、幼なじみの本好きカップルがこの三年後にめでたく(?)結婚したのであった。ちなみに蜜花は調子に乗って本を集めすぎ、一人目の子どもの産まれた年に
その後十年経ち、二人は「晶・蜜花の夫婦図書館」を開設。「アキミツ図書館」の名で現在も広く親しまれている。めでたしめでたし☆