第7話「仮面投票・演説③」

文字数 1,603文字

 ツルミネ&フドウ サイド
大胆な演説だったね、ツルミネ君


うるせぇ、本音を言っただけだ!

勝負が終わるまでトランシーバーで連絡してくるなっていっただろ!

異常な『無鉄砲』 鶴峰 慎也
ねぇ、鶴峰君は誰がこのゲームの犠牲者になると思う?
お前!...って言いたいところだけど、少なからず俺たちの『コレ』に気づいてないプレイヤーは犠牲者候補だろうな。
謎のプレイヤーの衝撃的な演説が終わった次に演説するのは、運悪くも梨園さんだった。
ようやく私の番ね。はじめまして、

『モロハシ チトゲ』です。

私はこのゲームには裏があると思う。

私たちが気づいていない、

『仮面』が!

伏せているのは名前だけじゃなく、他に何かあると考えているの。それが何かはまだ分からないけど、慎重に投票する相手を考えた方がいいと皆さんに伝えておきます。

控えめではあったが忠告はしておいた。

梨園さんは嘘をついた、既にこのゲームの裏を俺が暴いた。こんな狂ったシステムを思い出すのは俺みたいな奴だからな。

裏を知ったとしても、有利になっただけで確実ではない。

後は何人が『コレ』を知っているかだな

やぁ、皆さん。俺は『フドウ ケント』

高校3年生の男子です。 

『GEゲーム』のルールのもと、

『イブ』を殺すべきだ!

アダム側は何人いるか知らないが、イブ側が多いのは確か。

プレイヤーの中には俺と同じ『平等』を狙う奴もいた! 

ここで犠牲者0になったとしてもゲームは続くし、少しでもゲーム全体を終わらせる為今のうちに強いイブを潰しておくべきだ‼︎

...おっと、取り乱してしまった。

以上で演説を終わります、ではまた!

なんだこいつの演説は?

普通に演説している感じだが違和感がある。

やけに自信がある風だけど、これが先輩風ってやつか?

あの、はじめまして!

私はサ、サ、『サクライ モモ』です。

言いたい事は、その、やる気のないプレイヤーを排除すべきだと思いましゅ(す)!

あの、えっと、おそらく5秒演説をしたのって『キリサキ アリサ』さんですよね?

あっ! 演説があまりにも短かったのでやる気がないのかなぁって思っただけで、まだ投票するとは言っていませんよ!

後は『プレイヤーA』さん、面倒だからって便乗するって考えはどうかと思います。

投票しようとしてる相手プレイヤーはこの2人です。

すみませんお二方、平等であることを祈っています!

このプレイヤーは手強いことは確かだ。

一つはあの凄く短い演説をしたプレイヤーを間違っていたとしても特定しようとしている事、もう一つは演説を5分ぴったりで終わらせた事!ゲームに真剣なプレイヤーは敵ならば嫌な相手になりそうだ。

そして最後に演説するプレイヤーの番
アタシは『マユズミ アキ』

私はこんな狂ったゲーム認めない!

訳もわからず集められて訳の分からない状態で知らない相手に投票して殺すなんておかしいじゃない! みんなの演説を聞いてたら割と本気で誰かを犠牲にするつもりの様だけど、別に強制じゃないんだよ! 

平等を目指すゲームなのなら平等を目指せよ!

あぁ、もう! 

私は自分に投票するから。

だからって私に投票はしないで!

嫌だけど負けるつもりはない‼︎

『仮面投票』が終わったら私が指揮をとるから覚悟しておきなさい! 異常者ども‼︎

おぉ、わがままタイプがラストとは...。

これはコイツに投票が集中するな。 

死ぬのは、このプレイヤー。

名前が特定されれば終わりだな。

なら、もう後は俺たちがお互いに投票したら生き残れる! 

俺は終わってもいないのにホッとした。

午後7時、投票結果の時間となった。
それではお待ちかね、投票結果を発表する!
ついに投票結果が発表される。

その時にはもう『平等』はないと薄々感じていた。誰かが今日、犠牲者となり死ぬ。

残酷だが、これが人間の本性。

仮面なんかでは隠せない『自己優先』

誰か死のうとどうでもいい、自分さえ生きていればいいのだ。

次回、第8話「裏切りまくった投票結果」
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