詩小説『浮かべるは、夏』3分あの夏へ。全ての大人へ。

エピソード文字数 617文字

浮かべるは、夏

蝉時雨がやむその一瞬の静寂に、眼を閉じた。まるで幻のようだと、浮かべるは夏。

線香花火が燃えゆく匂いに誘われて、終わろうとする夏。その中で。

夕涼みの縁側にぶら下がる風鈴。柔らかい風に頼りなく、ささやかに鳴らします。

朝凪 氷菓子 。夕立 宵祭り 。炎天 ソーダ水。

あなたとの夏は。
儚く、もろいのです。
夏の終わりが。
かげりを与えます。

この気持ち、どうあやしましょうか?
この心、なんと呼ぶのです?
この夏を、どう終わりましょうか?
この心、燃え尽きますか?

想い出話になるように流れ行く時。季節は僕等を置き去りに着替えようとしている。

入道雲、夏の魔物。今日も暑くなりそうだと。眩しすぎる夏に、佇んでいるのです。

蚊取線香の煙が畳の上に浮かんでは漂う。薄く伸びて消えゆく夏。その中に。

蝉 くちなしの花。ラムネ 水鉄砲。衣替え 残暑見舞い。

あなたとの歳月は。
帰らぬものなのです。
潜ませた想いは。
密やかに灯るのです。

この想い、なにに例えましょうか?
この心、なんと謳うのです?
さえぎることも出来ぬ川の流れ。
この心に、子守唄を。

あなたとの夏は。
儚く、もろいのです。
夏の終わりが。
かげりを与えます。

この想い、なにに例えましょうか?

この心、なんと呼ぶのです?

この気持ち、どうあやしましょうか?

この心、なんと謳うのです?

この想いと、仲良くなれますか?
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登場人物紹介

主人公はあなたです。それぞれの恋愛模様を『詩小説』で。

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