第6話

文字数 1,346文字

「……」

リンは目を覚まし手を握りながら見つめる薫を見つめた。

「薫さん…」

「……」

リンと薫は見つめ合い薫が口を開いた。

「ゴメンなさい」

薫はリンの手を握りながら涙を流した。

リンは身体を起こし握られていない手で薫の涙を拭い口を開いた。

「薫さん、元の薫さんに戻ったんですか?」

「カールさんにキスをした直後、正気に戻りました…そして俺は驚きました」

「驚いたって何に?」

「宇宙警察達と宇宙警察本部が滅びてました」

「え…」

リンは驚いた。

薫はリンの手から手を離し正座をしそのままお辞儀をしながら口を開いた。

「俺が宇宙警察達とカールさんと宇宙警察本部を滅ぼしました…ゴメンなさい…」

「薫さん」

「謝って許されることじゃないことはわかってます…だからリンさん、俺の命を奪ってください」

「……」

リンは正座をしながらお辞儀をする薫の身体を起こし抱きしめた。

「……」

「……」

薫は驚きリンはギュっと抱きしめながら口を開いた。

「薫さんは実優に操られていただけ、薫さんは悪くない」

「……」

リンの言葉に薫は涙を流した。

その後、薫とリンは見つめ合った。

「薫さんのせいじゃないから泣かないで」

リンは手で薫の涙を拭い顔を見つめそのまま顔を近づけ唇を重ねた。

その後、リンは唇を離し薫を見つめた。

薫が口を開いた。

「俺が実優を油断させておくからリンさん、実優を逮捕してください」

「油断させるって、バレたら命を奪われてしまうかも」

「大丈夫」

微笑むと薫はリンの前から姿を消した。

リンは立ち上がり立ち尽くした。

その時、背後から大勢の声が聞こえた。

「リン」

「リン」

「……」

リンは振り返り宇宙警察達とユキアとルーと白猫のルルとカールとヒカルの姿に驚いた。

「どうして!…皆、死んだんじゃ…」

「……」

ユキアは近づき口を開いた。

「俺達は確かに死んだが生き返った」

「どうして…」

「たぶんだが松岡薫さんが正気に戻ったから」

「それじゃ、宇宙警察本部も」

「たぶん戻ってる」

口にした後、ユキアはリンを見つめ頷いた。

ー城の中ー

実優は部屋の中で立ち尽くしながら険しい顔をした。

「実優」

薫が姿を現した。

実優は背を向けたまま口を開いた。

「薫、全裸になってベッドに仰向けで寝れ」

「……」

「どうした」

「わかった」

薫が服を脱ごうとしたその時、実優が薫の手首を掴んだ。

薫はビクッとした。

「……」

「……」

実優は薫をベッドに倒し覆い被さりながら口を開いた。

「正気に戻っているな」

「何、言って…俺は…」

言いかけた薫は実優に手で首を絞められた。

「ううう…」

薫は苦しんだ。

「……」

実優は薫の首を絞め続けた。

その時、実優は背中に拳銃を突きつけられ薫の首から手を離し薫は気を失った。

「リン」

「外に出ようか」

「……」

リンに拳銃を突きつけられながら実優はリンと共に外に出た。

そして実優は宇宙警察達とユキアとルーとカールとヒカルに驚いた。

「お前ら生き返ったのか」

「薫さんが正気に戻ったから俺達は生き返った」

ユキアが口にすると実優は一瞬でリンの背後に立ち手をリンに向け魔法で突き飛ばした。

ユキアはリンを抱き止めた。

実優は魔法の杖を掴みその杖をユキア達に向けながら口を開いた。

「宇宙警察達と俺の戦い、始めようか」

「実優、今度こそお前を逮捕する」

ユキアとリンとルーとカールとヒカルと宇宙警察達は拳銃を構えた。
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