1月10日
文字数 357文字
ぼんやりと考える
私これまで、上手く生きてきたと思う。
充実してる条件は一通り揃えていた。
気を遣える良い人でいて、人間関係の中で常に悪く無い位置にいた。
昨日、小学校のときに少し仲良くしていて子に久々に会って、一緒にクッキーを作ったの覚えてる?なんて言われた。
曖昧にしてそれよりせっかくだから写真とろなんて言ったけど本当は覚えていた。滅多に家に人を呼ばなかったから。その後に好きだったゲームもしたし、自分の部屋で古い少女漫画を読んだ。クッキーは美味しかった。別の日にその子の家にも行った。微かな匂いもそこで何を飲んだかも思い出してしまえた。
目の前で楽しかったなぁと微笑む彼女が昔と寸分違わず同じにみえて、ひどく眩暈がした。
私が飲み込んできた生々しい辛さを一度に思い出しかけて、寝る前に、その子と写った写真を残らず消した。
私これまで、上手く生きてきたと思う。
充実してる条件は一通り揃えていた。
気を遣える良い人でいて、人間関係の中で常に悪く無い位置にいた。
昨日、小学校のときに少し仲良くしていて子に久々に会って、一緒にクッキーを作ったの覚えてる?なんて言われた。
曖昧にしてそれよりせっかくだから写真とろなんて言ったけど本当は覚えていた。滅多に家に人を呼ばなかったから。その後に好きだったゲームもしたし、自分の部屋で古い少女漫画を読んだ。クッキーは美味しかった。別の日にその子の家にも行った。微かな匂いもそこで何を飲んだかも思い出してしまえた。
目の前で楽しかったなぁと微笑む彼女が昔と寸分違わず同じにみえて、ひどく眩暈がした。
私が飲み込んできた生々しい辛さを一度に思い出しかけて、寝る前に、その子と写った写真を残らず消した。