プロット

文字数 1,345文字

#青い鳥プロット大賞

<起>
ある複数の種族が暮らす国。
昼の村にすむ人たち(昼の民)と、夜の森にすむ人たち(夜の民)に分かれていた。昼間活動をして夜になると眠る種族たちと、逆に夜間活動をして昼になると眠る種族たちだ。昼の暮らしと夜の暮らしは物理的には近くても、交わることがほとんどなかった。夜の民は森の中にひっそり住んでいるので、昼の民にとっては少し得体のしれない、隣人といったところでもあった。主人公はチスキシ族の少年ニイサ(12歳)。ニイサは優秀な方ではなかったが、素直でまっすぐな心を持っていた。ニイサがある日、森に行って迷ったことから、夜の民のナナコ(ガラギ族)と出会い、仲良くなる。ナナコは闇の中でも物がよく見えたり、小さな音もよく聞こえるなどニイサにはできないことができた。ナナコとの出会いから今までの夜の民に抱いていたイメージが偏見に過ぎないということがわかり、夜の森には豊かな世界が広がっていることも知った。そこから、ニイサの昼と夜にまたがる冒険がはじまる。

<承>
この国には70年周期の土地の豊かさの変動があることが知られていた。昼の民はそのことを良く知らないが、夜の民の間では言い伝えがあって、ヒカリバナという森の奥にある池の中に咲く花の開花が関係していることを知っていた。この年は70年ぶりのヒカリバナの開花が訪れる年で、夜の森ではその気配がしていた。それはささいなものから、ノホークという野生動物に夜の民が家畜として飼っている動物(ヤト)が殺されてしまったりすることまでいろいろだった。ニイサは、友人たちと、ノホークがなぜヤトを殺すようになったのかの謎に迫ることになる。ニイサはノホークの調査を個性豊かな友人ティルク(ゴスキア族)とマーラ(ニシュロ族)や変わり者のおじさんとともに開始する。その中で色々なことがあきらかになっていくが、特にノホークが昼間に現れるときにはナブサという魚を食べに来ていることがわかる。そして、夜の森に暮らすユージーンという大人のゴスキア族の知識と合わせて、ノホークがヤトを殺すようになった原因を突き止める。

<転>
一件落着かに見えたが、ヒカリバナの開花が近づくにつれて、昼の村の中でヒカリバナの種を狙う陰謀が息づき始める。ヒカリバナの種は富をもたらすと言われていたが、その散布は自然界の営みであり人間が欲望のために手を出してはいけないと夜の民は知っていた。しかしそうした伝承を知らない昼の民の中で、その陰謀は実行に移され始める。ニイサたちはそれを止めて、ヒカリバナを守ろうとする。

<結>
ついにヒカリバナの開花が訪れた。それを狙う昼の民の部隊と夜の民での攻防が始まる。ニイサたちは夜の民と一緒に、ヒカリバナを守ろうとする。しかし昼の民は力が強く、迫ってくる。ニイサたちは何とか頑張るが、何度も危険が迫る。そしてついに、昼の民がヒカリバナを手にしそうになる。その時、アルドドリという大きな鳥が池に飛んでくる。そして、静かに降り立ったかと思うやヒカリバナの種を運んでいく。人間の力を超えた光景にその場にいた誰もが圧倒される。結局昼の民は種を得ることはできなかった。ぎりぎりのタイミングではあったが、ニイサたちはなんとか自然の営みを守ることができたのだ。

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