第5話

文字数 278文字

気がついた瞬間、光太の頭上には元の曇天が広がっていました。
光太はこれらの体験を、学校の友達に話しました。

「小さな夕立の中に入ると、違う世界になっているんだ。その中では晴れていたり、夜だったりするんだ。それに、どんなに危ない目に遭っても、絶対に帰って来れるんだ」

しかし、誰も信じてくれません。そこで光太は、例の夕立が起こりそうな天候の日、学校が終わると友達を引き連れ、いつもの一本道へ行きました。しばらく待っていると、夕立のもやもやが現れました。それは、銀色の巨大ななめくじのように、ずるずると地面を這っていました。

「ようし、みんな、見ていて」
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