第5話 終わりの女王と始まり
文字数 2,091文字
昔からのアイリスを知っているけど、まさか、アイリスが狼人間だったなんて・・・
(アイリス、やめて!)
アイリスがエルフなのは、知っていたけど・・・
「やめて! アイリス!!! あなたが暴れる必要はない!」
「ウゥゥゥゥゥ!!!」
「アイリス!!!」
昔も、今も、優しいアイリスが、こんなにも暴れるなんて・・・
アイリスは・・・、アイリスは・・・
なんで、アイリスは急にこんな狼人間になってしまったの
「スキルの覚醒したアイリスはもう止まらない!!!」
「レグン!!!」
まさか、アイツが・・・
「ギュュシャ!!!」
やめて、アイリス。私は、あなたを傷つけたくない。
狼人間だとしても、私は、あなたの友達だから・・・
「ギュウゥゥウゥ・・・」
(アイリス?)
狼人間の体の中から、うっすら涙を流してるアイリスが。
「昔、オ嬢様ト出会ッタバカリノ時、アナタノセバスチャントシテ働ク事ニ、劣等感ヲ抱イテイマシタ」
私に劣等感を・・・
アイリスは、私もアイリスには劣等感を抱いていたけど、アイリスもだったのか。
「国王ノ血ヲ引クアナタハ、私ト違イ、命ヲネラワレル心配ハナイ。ソシテ、国ヲ統一スルワケデモナイカラ、コノ城内デ安全ニ一生暮セル。アナタハ、生マレナガラノ勝チ組ダ」
「そ、そんなわけじゃ」
「デモ、アナタト一緒ニ生活シテイク中デ、アナタハウマレナガラノ勝チ組デハナイ事ヲ知った。国王ガイタカラ、手ヲ出セナカッタダケダッタ。皆カラ罵倒サレ、裏切ラレタ。アナタモ私ト同ジ負ケ組ダッタ。しかし!」
アイリスの体から毛が抜け、人間の姿に戻った。
アイリス・・・
私はあなたが思っているより、私は、勝ち組なんかじゃない。ましてや、あなたよりも私の方が劣っているのに。
「私は、あなたに劣等感を抱いていました。でも、私と同じ負け組のあなたになぜ、劣等感を抱いたのか、わからなかった。でも、今ならわかります。逃げてきた私と違って、あなたは立ち向かいました。父からのようになるために、住民たちと向かい合い、あの裏切りからこの国を守るために立ち向かった。王女としてではなく、この国を愛するものとして!!!」
「アイリス!!! お願い負けないで! 狼人間なんかにならないで!!!」
エルフだから?
いや、違う。アイリスは、私と同じようにこの国を守りたい思いからだ。アイリスが私と違う種族であろうが、関係ない。
アイリスは再び、狼人間の姿に戻ったけど、私はあなたの友達だよ。
「だ、ダカ、だから、グレン! 私を殺して、レグンの手からこの国を守って!!! 私とあなたの大好きなこの国のために!!!」
毛が生え、目が黒く、私に闘争心を向けてて、例えあなたが狼人間でも私は友達だよ。
「ギュゥリュウゥゥァ!!!」
「アイリス!!! あなたの想い、受け取ったわ!!!」
やるしかないのはわかっていた。でも、初めてこれを使うのが、一番の親友だったなんて・・・
「え? 何? 何するつもり?」
「レグン!!! あなたを私は、許さない! 無実の罪を私にきせたこと! 住民たちの平和を脅かしたこと! そして、私の友達を傷つけたこと!!! 私を怒らせたことを後悔しろ!!!」
「え?、 何するつもり? 対して、便利なスキルを持っていないあなたに一体何ができる!!!」
「私は、ガブリエラ・パウフィーの娘だ!!! アナタのような汚れは、いらない! あなたの呪いからこの国をすくう!!!」
―――大地に眠る悪き願いよ、清き私の目の前に消え去れ!!!
体を流れる国王、アーサー・パウフィーの血、そして、母ガブリエラ・パウフィーの血。
この力は、母親、ガブリエラの癒しの力。まさか、初めて使う相手が私の身近の人だったなんて。
「な、なんなんだ、この能力は!!!」
「あんたが、憎んだ母親の力だ!」
城内、そして、国中を大きな魔法陣が包んだ。
何か柔らかい物体に包まれる感覚。城外で、暴動を起こす住民たちから悪い何かが取れていくのを感じる。
「ま、まさか! あんな女の力で私が、破れるとは!!! 覚えておけよ、グレン!!! 貴様を殺すためなら、何度でも生き返ってやる!!!」
「やれるものなら、やってみろ!!!」
「ち、ちくしょ!!!」
レグンの体が木っ端みじんになり、空気にのってどこかへ飛んでいった。
私が、ここまでこれたのは両親そして、私を信じてくれた人たちのお陰だ。
「アイリス、アイリス!!!」
「お、お女王さま・・・。わ、私は・・・?」
「アイリス!!!」
アイリスは、目を覚ました。
怪我をしている様子が無くて良かった。
「良かった、ほんとに、良かった!!!」
「女王さま・・・。すみません」
「いいんだよ! アイリスが生きててよかった。これからも、よろしくね!」
「はい、こちらこそ」
レグンが消えたおかげで、この国に再び平和が訪れた。
住民は、自分たちが傷つけた場所の修復をしている。
「女王さま、今日もよろしくお願いします」
「うん」
女王の職務は以外と楽しかった。でも、何かが違うような気がする。
やっぱり、やるしかないか。
「アイリス。私、冒険に出たい!!!」
(アイリス、やめて!)
アイリスがエルフなのは、知っていたけど・・・
「やめて! アイリス!!! あなたが暴れる必要はない!」
「ウゥゥゥゥゥ!!!」
「アイリス!!!」
昔も、今も、優しいアイリスが、こんなにも暴れるなんて・・・
アイリスは・・・、アイリスは・・・
なんで、アイリスは急にこんな狼人間になってしまったの
「スキルの覚醒したアイリスはもう止まらない!!!」
「レグン!!!」
まさか、アイツが・・・
「ギュュシャ!!!」
やめて、アイリス。私は、あなたを傷つけたくない。
狼人間だとしても、私は、あなたの友達だから・・・
「ギュウゥゥウゥ・・・」
(アイリス?)
狼人間の体の中から、うっすら涙を流してるアイリスが。
「昔、オ嬢様ト出会ッタバカリノ時、アナタノセバスチャントシテ働ク事ニ、劣等感ヲ抱イテイマシタ」
私に劣等感を・・・
アイリスは、私もアイリスには劣等感を抱いていたけど、アイリスもだったのか。
「国王ノ血ヲ引クアナタハ、私ト違イ、命ヲネラワレル心配ハナイ。ソシテ、国ヲ統一スルワケデモナイカラ、コノ城内デ安全ニ一生暮セル。アナタハ、生マレナガラノ勝チ組ダ」
「そ、そんなわけじゃ」
「デモ、アナタト一緒ニ生活シテイク中デ、アナタハウマレナガラノ勝チ組デハナイ事ヲ知った。国王ガイタカラ、手ヲ出セナカッタダケダッタ。皆カラ罵倒サレ、裏切ラレタ。アナタモ私ト同ジ負ケ組ダッタ。しかし!」
アイリスの体から毛が抜け、人間の姿に戻った。
アイリス・・・
私はあなたが思っているより、私は、勝ち組なんかじゃない。ましてや、あなたよりも私の方が劣っているのに。
「私は、あなたに劣等感を抱いていました。でも、私と同じ負け組のあなたになぜ、劣等感を抱いたのか、わからなかった。でも、今ならわかります。逃げてきた私と違って、あなたは立ち向かいました。父からのようになるために、住民たちと向かい合い、あの裏切りからこの国を守るために立ち向かった。王女としてではなく、この国を愛するものとして!!!」
「アイリス!!! お願い負けないで! 狼人間なんかにならないで!!!」
エルフだから?
いや、違う。アイリスは、私と同じようにこの国を守りたい思いからだ。アイリスが私と違う種族であろうが、関係ない。
アイリスは再び、狼人間の姿に戻ったけど、私はあなたの友達だよ。
「だ、ダカ、だから、グレン! 私を殺して、レグンの手からこの国を守って!!! 私とあなたの大好きなこの国のために!!!」
毛が生え、目が黒く、私に闘争心を向けてて、例えあなたが狼人間でも私は友達だよ。
「ギュゥリュウゥゥァ!!!」
「アイリス!!! あなたの想い、受け取ったわ!!!」
やるしかないのはわかっていた。でも、初めてこれを使うのが、一番の親友だったなんて・・・
「え? 何? 何するつもり?」
「レグン!!! あなたを私は、許さない! 無実の罪を私にきせたこと! 住民たちの平和を脅かしたこと! そして、私の友達を傷つけたこと!!! 私を怒らせたことを後悔しろ!!!」
「え?、 何するつもり? 対して、便利なスキルを持っていないあなたに一体何ができる!!!」
「私は、ガブリエラ・パウフィーの娘だ!!! アナタのような汚れは、いらない! あなたの呪いからこの国をすくう!!!」
―――大地に眠る悪き願いよ、清き私の目の前に消え去れ!!!
体を流れる国王、アーサー・パウフィーの血、そして、母ガブリエラ・パウフィーの血。
この力は、母親、ガブリエラの癒しの力。まさか、初めて使う相手が私の身近の人だったなんて。
「な、なんなんだ、この能力は!!!」
「あんたが、憎んだ母親の力だ!」
城内、そして、国中を大きな魔法陣が包んだ。
何か柔らかい物体に包まれる感覚。城外で、暴動を起こす住民たちから悪い何かが取れていくのを感じる。
「ま、まさか! あんな女の力で私が、破れるとは!!! 覚えておけよ、グレン!!! 貴様を殺すためなら、何度でも生き返ってやる!!!」
「やれるものなら、やってみろ!!!」
「ち、ちくしょ!!!」
レグンの体が木っ端みじんになり、空気にのってどこかへ飛んでいった。
私が、ここまでこれたのは両親そして、私を信じてくれた人たちのお陰だ。
「アイリス、アイリス!!!」
「お、お女王さま・・・。わ、私は・・・?」
「アイリス!!!」
アイリスは、目を覚ました。
怪我をしている様子が無くて良かった。
「良かった、ほんとに、良かった!!!」
「女王さま・・・。すみません」
「いいんだよ! アイリスが生きててよかった。これからも、よろしくね!」
「はい、こちらこそ」
レグンが消えたおかげで、この国に再び平和が訪れた。
住民は、自分たちが傷つけた場所の修復をしている。
「女王さま、今日もよろしくお願いします」
「うん」
女王の職務は以外と楽しかった。でも、何かが違うような気がする。
やっぱり、やるしかないか。
「アイリス。私、冒険に出たい!!!」