ババ抜きの女王
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文字数 198文字
……三時間に及ぶ二人の激戦は、遂に終焉の時を迎えた。
春香は全身の力が抜け、ため息をつく。優勝トロフィーを持つ彼女の顔は浮かない色だった。
無理もない。勝負の結果に納得がいかなかったからだ。
室井を見ると、準優勝ながら、少しも悔しがっているようすがない。
試合の方はというと、結局勝負がつかず、業を煮やした審判がこう叫んだ。
「このまま続けても時間の無駄だ。こうなったらジャンケンで決めてくれ!」
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