第6話

文字数 1,151文字

ミルクは驚いた顔で白神様を見つめ口を開いた。

「どうしてここに?」

「私は白神よ、何でもわかるに決まってるでしょ」

白神様はベッドに近づき眠る光輝の顔を見つめ光輝の胸に手をあてた。

「白神様」

ベッドにあがりミルクは白神様を見つめた。

白神様は光輝の胸から手を離し光輝の顔を見つめながらミルクに向かって口を開いた。

「ミルク、怒らないでね」

白神様は光輝の唇に唇を重ねた。

「……」

ミルクは驚いた。

「……」

「……」

光輝が目を覚ますと白神様は唇を離し口を開いた。

「具合はどうかしら」

「……」

光輝は身体を起こしうつ向いた。

「どこか痛むのか?それとも闇が…」

ミルクが見つめると光輝は白神様に目を向け口を開いた。

「あなた、俺にキスをしましたよね」

「したけどそれが?」

「俺の身体の中にある輝くハート型のダイヤモンドの力が高まっているんです」

「感じるの?」

「……」

白神様を見つめながら光輝は頷いた。

白神様は光輝の身体を支えながらベッドから離れさせ抱きしめた。

ベッドの上でミルクは驚いた顔で見つめた。

白神様は光輝を抱きしめながら口を開いた。

「もうすぐ輝くハート型のダイヤモンドと共に力が目覚める」

「力が目覚める…」

「……」

白神様は光輝から離れ光輝を見つめた。

「白神様」

ベッドの上でミルクが声をかけると白神様が口を開いた。

「黙ってそこで見ていなさい」

「……」

言われた通りベッドの上でミルクは光輝を見つめた。

それから暫くして光輝の身体の中に異変が起きた。

「はぁはぁ…はぁはぁ…」

「……」

白神様は白い煙で光輝を包んだ。

光輝の息切れが激しくなりその後、光輝の姿が腰まで長い白い髪、白い瞳、そして足首まで長い白い服に変身した。

その後、白い煙は消えた。

ミルクは光輝の姿を見て驚いた。

白神様は光輝に近づき口を開いた。

「白の国は闇によって滅ぼされた、私は白の国を守れなかった、この国はあなたが守りなさい」

「東京は俺が守ります」

真剣な顔で光輝が口にすると白神様が再び口を開いた。

「あなたなら闇を消し去ることができる、私はそう願っています…それとミルクのことお願いしますね」

「白神様」

ベッドの上からミルクが口にすると白神様がミルクに向かって口を開いた。

「ミルク、白の国のことは忘れてここで幸せに暮らしなさい」

そう口にすると白神様は姿を消した。

ミルクはベッドからおり光輝に近づいた。

光輝はミルクに目を向け口を開いた。

「ミルクって人間に変身できるんだ」

「え…」

「倒れかけた俺を抱き止めてくれたのお前だろ」

「……」

「白猫耳、白い髪、白い服、ミルク、素敵だった」

光輝が見つめるとミルクは白猫耳に白い髪に白い服姿の人間、ミルクに変身した。

驚いた顔で光輝が見つめるとミルクはゆっくり顔を近づけ唇を重ねた。

その頃、傷を負った闇は人間から黒猫に戻り森林の中で倒れていた。
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