第1話

文字数 562文字

駅のホーム。人が邪魔だ。神経を過敏にさせる。みんな線路に飛び込めばいいのに。こいつらが死んだところで、何か世界に影響がでるか?ないだろ。俺が死んでもな。あー、何か面白いことないかなー。何でもいい。本当に。すると、後ろに並んでいる俺と同じ歳位の男子高校生二人組が喋りだした。

「なあ、俺達がいた○小学校あるじゃん」
「うん」
「そのとき、校長自殺したよな」
「そうだね」

え。○小って俺と一緒じゃん。あんな奴いたっけ。あと、校長が自殺?あー、そんなこともあったな。

「実は校長、本当は殺されたらしいぜ」
「マジで?」

は?殺された?何で分かるんだ。

「何で?」
「なんでも噂によると、校長は自殺したかったんだけどビビってできなかったから、金払って他人に殺させたみたいな」
「へー」

具体的な噂だな。というか、今○小どうなってんだろ。ググろ。………え?廃校?
廃校になってんじゃん。□不動産ってとこで廃校ビジネスとして売り出されてる。…待てよ。榊に頼めば買ってくれるかもしれん。
あいつの父親金持ちだしな。それで、廃校に調査に入る。そこで俺が殺人の証拠を掴み、有名人になる。これだ!今の俺は希望と野心に満ち溢れている。みんな線路に飛び込めばいい?とんでもない。命は尊い、平等なものだからな。むしろ、みんな線路に落ちても俺がみんな助け出す勢いだね。今の俺は。
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