『た~や…西方より来たる騎士』 (仮題)
文字数 1,393文字
(2017年11月2日)
http://85358.diarynote.jp/201711022135017753/
===============
もひとつ。
「アジャ・カダリ」⇒「アジャカダーリ」
@『た~や…西方より来たる騎士』
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ちょっと夕飯たべて夕寝してきてから書く。
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コメント
霧木里守≒畑楽希有(はたら句きあり)
2017年11月1日18:05
騎士じゃなくて
都市でもなくて
徒士、だった?
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[https://www.youtube.com/watch?v=NDjxKcMqp\_I]
(https://www.youtube.com/watch?v=NDjxKcMqp_I)
グリーグ - ペール・ギュント 第1組曲 第2組曲 シベリウス
- フィンランディア 悲しきワルツ トゥオネラの白鳥 カラヤン ベルリンフィル
==============================
沙漠の村。
親が遺した借財のカタに人買いに拉致されかけている娘。
「お待ちなさい。私が、代わりに行きます。」
「なにを言ってるの!ダメよ!」
「だって私の婚約者はもう死んでしまったわ。この村で相手のいない女はわたし一人。これ以上トラブルに巻き込まれるのも御免だし、どうせ行き遅れるくらいなら、街に出て玉の輿を狙うわ。」
「だって…!」
「おばば様。私が自分から進んで行ったのだって、皆によく説明してね? 安謝が責められることのないように。」
「ぅむ。引き受けよう」
「家の片づけをするから、小半時だけ待ってちょうだい。」
女衒の一行が気圧されているうちに、女は小さな小屋でちょうど煮おえてさましていた昼飯をすぐに平らげ、あいた器を戸口の脇の砂でぬぐって日に当てた。
小さい弟妹9人の面倒をみるために家から出られない隣家の兄姉に声をかける。
「あんたたち、今夜からこっちで眠るといいわ。」
「ほんとに行っちゃうの?!」
「ほんとに行っちゃうわ。元気でね。」
===============
街の娼家。
「ふ~ん。…上玉じゃないか…。名前は?」
「アジャと申します。アジャ・カダリ。」
女衒に売られるはずだった娘の名前を、売られた女は名乗った。
「異国の名前だねぇ…。…ちょうどいいや。あんたの妓名は、アジュカダーリ。(金襴緞子)。華やかでいいだろう?」
「ありがとう。できれば、なるべく良いお客に売り込んで下さいね。」
===============
沙漠の村。尋ねてきた西方の男たち。
「いやいや、そんな女は知らん!」
恐れて、村人たちは偽証した。
流浪の果てに子を産んで果てた西方の没落貴族の姫とおぼしい婦人の赤子を、本人の意志とはいえ売笑窟に売り飛ばした…などと伝えて武人らの怒りを買っては…と、怖れたのである。
「お待ち下さい!」
男たちの話を聞いて、追いすがった娘は告げた。
「知っています! 私の代わりに、街に売られた…!」
男たちは教えられた街へ向かうが、教えられた名前の女は、いくら探しても見つからない。
娼妓アジュカダーリは有名人だった。
ようやく気付く。「あの時の娘、アジャ・カダリと名乗らなかったか?」
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(…お風呂で洗濯してたら、今まで何十年も具体的なエピの無かった話に、
一気にここまでシーンが湧いた…w)
http://85358.diarynote.jp/201711022135017753/
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もひとつ。
「アジャ・カダリ」⇒「アジャカダーリ」
@『た~や…西方より来たる騎士』
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ちょっと夕飯たべて夕寝してきてから書く。
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コメント
霧木里守≒畑楽希有(はたら句きあり)
2017年11月1日18:05
騎士じゃなくて
都市でもなくて
徒士、だった?
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[https://www.youtube.com/watch?v=NDjxKcMqp\_I]
(https://www.youtube.com/watch?v=NDjxKcMqp_I)
グリーグ - ペール・ギュント 第1組曲 第2組曲 シベリウス
- フィンランディア 悲しきワルツ トゥオネラの白鳥 カラヤン ベルリンフィル
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沙漠の村。
親が遺した借財のカタに人買いに拉致されかけている娘。
「お待ちなさい。私が、代わりに行きます。」
「なにを言ってるの!ダメよ!」
「だって私の婚約者はもう死んでしまったわ。この村で相手のいない女はわたし一人。これ以上トラブルに巻き込まれるのも御免だし、どうせ行き遅れるくらいなら、街に出て玉の輿を狙うわ。」
「だって…!」
「おばば様。私が自分から進んで行ったのだって、皆によく説明してね? 安謝が責められることのないように。」
「ぅむ。引き受けよう」
「家の片づけをするから、小半時だけ待ってちょうだい。」
女衒の一行が気圧されているうちに、女は小さな小屋でちょうど煮おえてさましていた昼飯をすぐに平らげ、あいた器を戸口の脇の砂でぬぐって日に当てた。
小さい弟妹9人の面倒をみるために家から出られない隣家の兄姉に声をかける。
「あんたたち、今夜からこっちで眠るといいわ。」
「ほんとに行っちゃうの?!」
「ほんとに行っちゃうわ。元気でね。」
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街の娼家。
「ふ~ん。…上玉じゃないか…。名前は?」
「アジャと申します。アジャ・カダリ。」
女衒に売られるはずだった娘の名前を、売られた女は名乗った。
「異国の名前だねぇ…。…ちょうどいいや。あんたの妓名は、アジュカダーリ。(金襴緞子)。華やかでいいだろう?」
「ありがとう。できれば、なるべく良いお客に売り込んで下さいね。」
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沙漠の村。尋ねてきた西方の男たち。
「いやいや、そんな女は知らん!」
恐れて、村人たちは偽証した。
流浪の果てに子を産んで果てた西方の没落貴族の姫とおぼしい婦人の赤子を、本人の意志とはいえ売笑窟に売り飛ばした…などと伝えて武人らの怒りを買っては…と、怖れたのである。
「お待ち下さい!」
男たちの話を聞いて、追いすがった娘は告げた。
「知っています! 私の代わりに、街に売られた…!」
男たちは教えられた街へ向かうが、教えられた名前の女は、いくら探しても見つからない。
娼妓アジュカダーリは有名人だった。
ようやく気付く。「あの時の娘、アジャ・カダリと名乗らなかったか?」
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(…お風呂で洗濯してたら、今まで何十年も具体的なエピの無かった話に、
一気にここまでシーンが湧いた…w)