永のフリッツ
遂に勇者ペートルにより魔王は討たれた。
平和の訪れに大陸中の民は嬉々として祭りを開き、勇者を称えた。
それでこのお話はおしまい。
これはもうひとつの冒険のお話。
旅人フリッツ、戦士ハインリヒ、魔女エーデルハイトは300年前魔王に挑み、敗れ、不老の呪いをかけられた。
もちろん、歴史に名を残さずして存在は時の流れに消えていった。
それから気の遠くなるような長い年月、魔王討伐の為に修行を重ねていた三人は勇者による魔王討伐の知らせを聞き目的を失い、無力感に苛まれる。
しかし、魔王の死は三人の運命を変える。
250年の歳月を経て、彼らは魔王なき世界を旅することを決めたのだ。
彼らは呪いを解き、理想の死を迎えることはできるのだろうか。
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目次
連載中 全16話
2024年04月08日 09:00 更新
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プロローグ
- 第1話 300年ぶりの旅立ち2024年03月20日
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傭兵ヴィルヘルム編
- 第2話 穀潰しヴィリー2024年03月19日
- 第3話 幸せを守る傭兵2024年03月20日
- 第4話 もういらない2024年03月21日
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花の都編
- 第5話 ︎︎花の都ヘンツ2024年03月21日
- 第6話 追憶の都に香る風2024年03月22日
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死霊の館編
- 第7話 森の洋館2024年03月23日
- 第8話 毒見は慎重に2024年03月24日
- 第9話 幻術師ベルタ2024年03月25日
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夜の国編
- 第10話 明けない夜の国2024年03月26日
- 第11話 ︎︎魔族の血筋2024年03月28日
- 第12話 星の渦巻く夜に2024年03月30日
- 第13話 消された種族2024年03月31日
- 第14話 魔法使いの自尊心2024年04月02日
- 第15話 魔女の魔法が見せた夢2024年04月04日
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人形師モリス編
- 第16話 人の形のツクリモノ2024年04月08日
登場人物
フリッツ・アルホフ Fritz Allhoff
クラス―不明
武器―ブロードソード
出身―ポーレス地方の名もなき村
300年前、エーデルハイト、ハインリヒと共に魔王討伐のために旅に出た。
行先や目的などは彼が決めることが多いが、パーティのリーダーではないようだ。
暴走気味のハインリヒと何を考えているのかよくわからないエーデルハイトをまとめるのには苦労している。
戦闘では基本的に後ろでサポートをするが、状況によっては近距離で戦うこともある。
不老の呪いにかかってからは、呪いの解除方法を探し続けているが、心のどこかでは呪いを解くことを恐れている。
ハインリヒ・フォン・ルーベリッヒ Heinrich von Lubelich
クラス―戦士
武器―ハルバード
出身―ルーベル地方
300年前、フリッツ、エーデルハイトと共に魔王討伐の旅に出た。
曲がったことが嫌いで、旅の道中困った人が居れば助けずにはいられない。
魔法をあまり好いておらず、エーデルハイトとはよくケンカをする。
戦闘では我先にと特攻するが、それで大体ケリが付くために他二人は戦おうとすらしない場合がある。
不老の呪いを解くために旅をしているが、正直呪いが解けなくてもいいと思っている。
エーデルハイト・ツァイラー Edelheit Zeiler
クラス―魔法使い
武器―三日月杖
出身―ベルトラッド大森林
300年前、フリッツ、ハインリヒと共に魔王討伐の旅に出た。
自信が魔女であることを誇りに思い、魔法使いと呼ばれるたびに訂正している。
魔法が好きで、実用的な攻撃魔法から何に使うか分からない変わった魔法まで使うことが出来る。
戦闘では魔法による遠距離攻撃を主とするが、最も得意なのは大規模な掃討。
魔女は元々長寿なこともあって、不老の呪いのおかげで親しい人間の老いる姿を見ずに済んでいると思っている。
ヴィルヘルム・ギーセン Wilhelm Giessen
クラス―騎士
武器―ロングソード
出身―クラッハ地方 オーリエ村
オーリエ村を訪れたフリッツ一行に腕を見込まれ、前衛の守り担当となった。
オーリエ村の傭兵として雇われてきた一族の末裔だが、村に結界が張られ魔物に襲われることが無くなったことで村長に解雇された。
普段から甲冑を身にまとっており、ハインリヒ程の素早さはないが一撃の重さはかなりのものだ。
何物も通さない不動の護りは物理攻撃だけでなく、魔法ですら効かない。
リュシル・グリモー Lucile Grimault
クラス―魔法使い
武器―風の杖
出身―不明
勇者ペートルと共に魔王を倒した魔女。
モントレックでフリッツと共に旅をしている魔女のエーデルハイトに出会い、彼女について行くことにした。
勇者と行動していた時期に、禁忌とされる死者蘇生の魔法や街中の人々を眠らせる魔法など、魔法を悪用していたことを今となっては後悔している。
魔法の使い方を今まで間違えなかったエーデルハイトを尊敬しているが、フリッツとハインリヒには敬意の欠片もないような対応をする。
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