セリフ詳細

[訳者注――義脛は貞操の危機を感じ取っていたとも考えられる。この時代、貴人であれば男色はままあることだった。事実、義朝の異母弟・源義賢(よしかた)が藤原頼長(よりなが)の男色相手になったことが頼長の日記に残されている。基本的に身分が上の者がタチ、低い者はウケなのだが、義賢×頼長であった。その上で頼長は「景味あり」と日記に記している。つまり「ありよりのあり」だったというわけだ。見ず知らずの坊主に夜中に声をかけられた義脛が尻に力を入れていたとしてもおかしくはないのである]

作品タイトル:義脛記-GIKEIKI- 現代誤訳

エピソード名:第4話 聖門坊の事

作者名:さくら  sakura_uduki

18|歴史|完結|54話|119,130文字

軍記物語, 伝奇物語, 男主人公, 鎌倉殿, 鎌倉時代, 武士, 源義経, 源義脛, 源頼朝, 義経記

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『義脛記』は平安時代末期の武将である源義脛とその一味の行動をまとめた軍記物語であり伝奇物語。

源義経といえばその伝説的な活躍ぶりや悲劇的な最期から日本で知らない人はいないでしょう。
でもこの物語の主人公は義経じゃないんです。義脛なんです。
ちゃんと源氏の血を受け継いでいるし、年の離れたお兄ちゃんは鎌倉殿になります。
まあ、脛にちょっぴりこだわりがありますけど。

そんな義脛の活躍を記した『義脛記』を現代誤訳しました。