逢瀬は夢物語か、それともただの傷の舐め合いなのか──。

「あたしにまともな人権なんてない。いつ、誰と、どこにいても」
自分の居場所を探して彷徨う、心美。

「何の価値もないのに承認されようなんてバカげてるよ、お話にならない」
嘘の価値で自分を塗り固めていく、公輔。

うまく生きられない不器用な男女が織りなす、日常の裏側の浮世絵巻。

■この物語はフィクションです。
■無断転写、無断転載を禁じます。
■小説投稿サイト『エブリスタ』にて同時公開中。