ダイム・ノヴェル
リー・マービンとジェームズ・コバーンの区別の付く奴は、男だ。
漢、と表してもいい。
二人は、共に長身で、長い顔を有しており、スクリーンの中でタフガイを演じ続けた。
片や、マービンの方は、ロバート・アルドリッジや晩年のジョン・フォードの映画に多く出演していて、四つばかり歳若のコバーンの方は、サム・ペキンパー作品の常連だった。尤も演ずるのは両者共、西部のガンマンか兵隊ばかりだから、区別の付かない奴なら、話の途中で入れ替わっていても、違和感は無かったろう。
だが、分かる者には分かる。
分からない者には一生、分からないし、また、分かる必要も無い。
映画好きを自称している奴等の中でも、混同している者は多い。だから映画を観た回数で為せるものではない。見分けているのは、もっと感覚的なものだ。醸し出す匂い、ってのを嗅ぎ分けているのだ。男の匂いってやつを。
そんな男の話だ。
無理強いはしない。興味の無い奴は、ネイルサロンにでも行けばいい。
目次
完結 全7話
2020年11月23日 08:03 更新
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小説情報
ダイム・ノヴェル
- 執筆状況
- 完結
- エピソード
- 7話
- 種類
- 一般小説
- ジャンル
- 現代ドラマ・社会派
- タグ
- ハードボイルド
- 総文字数
- 22,659文字
- 公開日
- 2020年11月10日 11:25
- 最終更新日
- 2020年11月23日 08:03
- ファンレター数
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