フレイグラント・オーキッズ!~香蘭の乙女たちⅡ~

[学園・青春]

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35件のファンレター

時は昭和十一年五月、所は横浜の名門基督教女学校――香蘭女学校。
フートボールの試合(第一部)も無事終わり、やっと落ち着いた日々が戻ってくると思ったのも束の間、学園の女王・房子さまから鏡華さんに届いた“ある依頼”――
エバの裔(すえ)のこず枝が大人しくしていられるはずもなく……。
少女探偵団、再出動いたしませう!
※表紙イラスト及び登場人物のキャラクター画像は、あままつ様のフリーアイコンを使用させていただきました。
※本作は、不定期連載です。

登場人物

春野こず枝(はるの・こずえ)

本作の主人公兼語り手。香蘭女学校一年生。

母も香蘭女学校の卒業生だったが、去年亡くなった。現在は、あまり売れていない文士の父親と二人暮らし。

鏡華と「少女探偵団」を結成する。

※余談だが、使用させていただいているフリーイラストが美しすぎて、小説作者(南ノ)でさえ、「こず枝さん、あんたこんな美少女じゃないよね」と密かに思っているという噂がある。

林鏡華(リン・キョウカ)

「鳳眼」の美少女で、こず枝とは腹心の友。

台湾出身だが、父親が横浜で貿易会社を経営しているため、日本育ち。

一部の生徒にしか知られていないものの、もう一つの顔を持ち、特殊な事件を解決する。

こず枝とともに「少女探偵団」を結成。

※左の耳の上あたりの髪に、小さい紫色のリボンをイメージしていただくと、より小説のイメージに近くなります。

小野寺房子(おのでら・ふさこ)

香蘭女学校の「女王」と称せられ、下級生から憧れと畏怖の視線を集める五年生。

次期首相候補とも囁かれる大物政治家の御令嬢。

特技はフートボール。

薬師寺光子(やくしじ・みつこ)

こず枝と鏡華の級友(クラスメート)。

母親も香蘭女学校の卒業生で、こず枝の母の親友だった。

父親が小野寺家の執事のため、家族で小野寺邸に住んでいる。

柏木塔子(かしわぎ・とうこ)

香蘭女学校二年生。

一見なよなよした風情の美少女だが、なぜか「剛の者」と称される。

女王房子が唯一苦手とする相手だという噂がある。

ファンレター

切なくなりました

とし子さんがどうしても『どん底』を観たかったのは、そういう理由だったのですね……。切なくなってしまい、なかなかファンレターが書けませんでした。たまたま私の祖母がキヨという名前で(本当です)、お女郎にでこそないですが小学校を出てすぐ製糸工場の女工に出されているんですね。本人は看護婦さんになりたかったそうです。その母親の、私の曽祖母は、文字が読めない人で、自分で考えた記号で行商のツケカケをメモしていたそうで、本人が亡くなった後、誰にも読めない「帳簿」が出てきたという衝撃の(?)逸話があります。私の父 ... 続きを見る

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23,24話拝読しました

 とし子さんからの手紙に感動しました。彼女の純粋さと、そして人生の扉を開ける勇気に胸が震えてたまりません。  それにしても、そういういきさつで、「どん底」だったのですね。この世の中の不幸を目の当たりにした時、そこから目を背けず、学ぼうとする彼女は本当に凛々しい。「学ぶ」というのは大切なことですね、学べることは幸せなことなんだなあと今さらながらに気が付きました。あの時代の、勇気ある頑張り屋さんたちが今を作ってくれているんだなあと実感しています。  時代の描き方もとてもドラマチックで引き込まれま ... 続きを見る

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手紙の感動!

「どん底」に強い思い入れのあったとし子さん。何か事情があるんだろうなとは思っていましたが、まさかこれほどまでに深刻だとは! 二・二六事件の決起部隊に入ってしまったお兄さんも、小作人の家に生まれ育った人ならではの闇を抱えていたんでしょうね。キヨちゃんのエピソードともども、とても切ない思いで読みました。 この事情を手紙で表現した三奈乃さんの手法がすばらしいです。手紙であるからこそ、ぐっとくる部分がありますよね。 とし子さんの今後は、頑固なお父さんとの戦いになりそうですが、折れずに頑張って欲しい ... 続きを見る

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23話、24話

23話『やりきれぬ思い』  房子さまが「泣いてた」というのが胸にズキンと。第1部で「香蘭の生徒をいじめるのは、このわたしが許さなくってよ!」と啖呵を切った正義感が強く姉御肌の房子さま。お父さまの言葉は悔しかったでしょうね。私も血の気が引きました。側にいたら背中をさすってあげたい。 24話『雨の日に届いた手紙』 これだけ読んでもとても感動的な手紙でした。とし子さんは残念ながら距離は離れてしまったけど、みんなと心の距離は……安堵。 手紙に出てくる“キヨちゃん”のエピソードは、私の弱点です ... 続きを見る

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全然知りませんでした!

 そんな凄惨な事件があったんですね。マスコミのひどさはきっと今以上で、周囲からの攻撃も酷かったのでしょう。どんな事情があるかもしらず、センセーショナルにかき立てる……、本当に「マスゴミ!」。報道は営利だけで動いてはいけないと、心から思います。真実を冷静に伝える、というプロ意識を持ってほしいものです。そして受け取る側も、ゴミ報道を無視する勇気を持つことが必要だなと思いました。  今回は衝撃的ですが、またいろいろ考えさせられました。  まだまだ隠された謎が??? 楽しみにしています。

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氷山の一角

氷山の一角、という言葉にグッときました。本当に、表沙汰になる事件のその裏には、もっと大きな問題が隠れていますよね。じわじわとそれを感じさせる三奈乃さんの描き方、素晴らしいです! ここに出てくる少女たちは当時としては恵まれていたはずですが、やっぱりきらびやかな部分のみで生きていくわけにはいかず、時代の闇と無縁ではいられないんですね。 三原山の事件については、私も聞いたことだけあったんですが、こんな風にマスコミの印象操作がされていたなんて知りませんでした。関係者を死に追いやるまでしたのですから、 ... 続きを見る

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きのう今日の事件かと思えました

あまりにリアルで息が止まりそうになりました。自由学園って、自由学園ですよね。明日館ですよね。フランク・ロイド・ライトですよね。あの建物が素敵だから、NHKの「美の壺」とかでも紹介されて、学校の中身もすごく理想的に説明されてました。私、わりと近所だし、知り合いのかたがあそこでイベントを開催されてそれに行ったこともあって。楽園のように思ってました。まさかまさか、そんな酷いことが――!  何十年も前の事件ではなく、きのう今日の事件のような気がして、心臓がばくばくしました。 私がおねだりしたこと、さ ... 続きを見る

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21話、22話

今回とてもヘビーな内容でした。とし子さんのお父さんが激怒して学校を辞めさせた理由が私も腑に落ちました。(お父さんのやり口は誉められたものではないけれど) 昭和初期にそんな事件があったなんて知りませんでした。新聞、雑誌が部数を伸ばすために面白おかしくスキャンダルに書き立て、印象操作、事実の改竄をおこなっている。調べたらこれがきっかけで事件現場で●●ブームが起きているんですね。 そして「著名女性文化人」ともあろう方が軽率でした。こず枝さんのお母さんが生前、この「著名女性文化人」の思慮の浅さ、配慮 ... 続きを見る

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香蘭女学校に隠れたるシャーロック・ホームズがいたとは!

 鏡華様! キレッキレの推理素敵でした。そうか、なるほど~~。書かれていたところにすべて謎を解く鍵が公開されていたのですね。全然わかりませんでした。鏡華ホームズに脱帽です。それにしてもこず枝さんの忍法には大笑い。ネーミングが素敵です。  フレイグラント・オーキッズは、華やかな女学生達の背後から、あの時代の持つ不安な日常も透けて見えていろいろ考えさせられます。禁止されているものの中には、権力の都合で禁止しているだけで本来禁止してはいけない事もある。自分の頭で理性的に考えて、時には禁忌に向かって声 ... 続きを見る

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なるほど、そうきたか!!

……と、叫んでしまいました(笑)。少女たちの疑似恋愛的な感情が、万年筆事件に結びついてくるのですね。 鏡華さんの推理、本当にシャーロックホームズを読んでいる気分になりました! よくそこまで人の心理の裏側まで読めるなあ~。 昭和のお嬢さんたちにとって、プロレタリア劇を見に行くことはそれほど大変なことだったのですね(三奈乃さんの時代考証、お見事です~!)。きらびやかな女学校の世界に不気味な闇が近づいてきたような印象で、こういう所にハラハラさせられます。 続きも楽しみにしていますね^^!

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小説情報

フレイグラント・オーキッズ!~香蘭の乙女たちⅡ~

南ノ三奈乃  minano

執筆状況
連載中
エピソード
24話
種類
一般小説
ジャンル
学園・青春
タグ
学園, 女主人公, 百合, ミステリー, 昭和, 台湾, 道士, 長編, 女学校
総文字数
55,419文字
公開日
2021年06月13日 15:05
最終更新日
2021年08月02日 14:24
ファンレター数
35