一般小説作品詳細

大宋退魔伝

203|ホラー|完結|47話|111,583文字

ライトノベル, バトル, 男主人公, 水滸伝, 中国, 歴史, ホラー, オリジナル作品, 妖怪, オカルト, 伝奇, 【リデビュー小説賞】

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 中国四大奇書の中でも、「三国志」と並んで有名な古典・「水滸伝」。そこに登場する元梁山泊軍の頭目の一人・武松が、水滸伝の話後、杭州六和寺の寺男として妖怪退治をしていく物語。

 武松が木の精霊・桜花を相棒にして、女幽霊・骸妃や人をさらう妖怪・攫猿を退治し、魍魎や虎人の事件を解決へと導く武侠退魔活劇──ここに開幕!

もくじ

登場人物紹介

●武松(ぶしょう)


本作品の主人公。杭州六和寺の寺男で、元は梁山泊の頭目の一人。僧籍にありながら、墓掃除をさぼって酒を飲むなど、その行動は破戒僧とさして変わらない。しかし、強気を挫き弱気を助けるという考え方や、長年の経験に裏打ちされた実力は周囲から一目も二目も置かれている。


なお、『水滸伝』では、天傷星の生まれ変わりで、序列は梁山泊第十四位の好漢。拳法の使い手で、無類の酒好きとされ、方臘戦で左腕を失った後、六和寺で寺男となっている。


●桜花(おうか)


花魄(かはく)という木の精霊の一種。武松に常に付きまとっている。

なお、花魄という妖怪は三人以上が首吊り自殺した木に、自殺者達の生前の無念が凝り固まって誕生するといわれている。人の手のひらほどの大きさで、色白の美女の姿に鳥の鳴き声に似た高い声を持つという。

また、中国の清代の書物『子不語(しふご)』によれば、人を見ても恐れることはなく、人懐っこい性格だったことがうかがえる。


●時恵(じけい)


杭州六和寺の若き僧侶。比較的恵まれた家に生まれるも、生来の生真面目さから、自ら仏門に入る。そしてその真面目さゆえ、武松の行動を見とがめ、しばしば説教をしている。


●日恵(にっけい)


杭州六和寺の和尚。武松の良き理解者で、武松の酒癖に関しても基本的に黙認している。いつも笑顔を絶やさないが、一喝するときの眼光の鋭さは余人を圧倒する。


●猫(ねこ)


六和寺に住む猫。

●第一話で登場する妖怪/神仙

骸妃(がいき)


成人男性を祟り殺す女の幽霊。はたから見ればただの骸骨にしか見えないが、魅入られた相手にはそれが絶世の美女として映る。

なお、中国の明の時代に書かれた『剪灯新話(せんとうしんわ)』の「牡丹灯記(ぼたんとうき)」の中に、男と夜な夜な逢瀬を重ね、ついには祟り殺すという幽霊が登場する。この話は江戸期の書物『御伽婢子(おとぎぼうこ)』でも紹介され、後に落語や歌舞伎の『怪談牡丹灯籠(かいだんぼたんどうろう)』となっている。

●第二話で登場する妖怪/神仙

攫猿(かくえん)


女をさらって、子を産ませる猿の妖怪。人と同じほどの大きさで、二本足で歩き、人語を解するが、その全身は猿同様、毛で覆われているという。

なお、中国の『捜神記(そうしんき)』『抱朴子(ほうぼくし)』『博物志(はくぶつし)』『夷堅志(いけんし)』『本草綱目(ほんぞうこうもく)』などにその記述が見られるが、日本でも『和漢三才図会(わかんさんさいずえ)』『享和雑記(きょうわざっき)』などにも同様の記述が見られる。

●第三話で登場する妖怪/神仙

仙人(せんにん)


桃源郷に住む、外見若き仙人。見た目だけは若いが、仙人の年齢は見た目で計れるものではないため、実際の年齢は不詳。

なお、桃源郷は中国の書物『桃花源記(とうかげんき)』が出処になっている。よく西洋の「理想郷(=ユートピア)」と混同されるが、理想郷が自らの意思で到達するべきところであるのに対し、桃源郷は「目的を持って追求したのでは到達できない場所」とされるので、定義的には正反対のものである。また、中国湖南省に「桃花源」という地名があり、ここが桃源郷のモデルともいわれている。


●第四話で登場する妖怪/神仙

魍魎(もうりょう)


元々は川に住み、亡者の肝を食べるという妖怪。また、川の妖怪の総称としても用いられる。山の妖怪のことを指す「魑魅」と合わせて、「魑魅魍魎=さまざまな妖怪・怪異」という語句で知られている。

なお、中国では『淮南子(わいなんし)』『本草綱目(ほんぞうこうもく)』に記述が見られるほか、歴史書の代名詞的存在『史記(しき)』にも記述が見られる。また、日本では江戸期の『耳袋(みみぶくろ)』にもその存在が詳細に書かれている。

●第五話で登場する妖怪/神仙

虎人(こじん)


いつもは普通の人間の姿をしているが、時と場合によって半虎半人の姿に変身してしまうという妖怪。元から虎人であった者は自由意志で変身できるが、呪い等によって後天的に虎人にされた者は、自らの意思では変身できないとされる。

なお、中国の『太平広記(たいへいこうき)』『古今説海(ここんせつかい)』『唐人説薈(とうじんせつわい)』でその記述が見られるが、中国特有の妖怪というわけではなく、日本やインドを含め、アジア全域にそれと類似した話が残っている。また西洋でも「マン・タイガー」「ウェア・タイガー」の話が見られる。

小説情報

大宋退魔伝

今岡英二  eijivocal23

執筆状況
完結
エピソード
47話
種類
一般小説
ジャンル
ホラー
タグ
ライトノベル, バトル, 男主人公, 水滸伝, 中国, 歴史, ホラー, オリジナル作品, 妖怪, オカルト, 伝奇, 【リデビュー小説賞】
総文字数
111,583文字
公開日
2018年12月15日 23:30
最終更新日
2019年01月17日 01:22
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作者プロフ

今岡英二  eijivocal23

過去出版時ペンネーム:今岡英二
過去の出版物:
「天下人の軍師〈上〉 ―黒田官兵衛、風の如く迅速に―」
「天下人の軍師〈下〉 ―黒田官兵衛、水の如く泰然と―」
(いずれもメディアワークス文庫<KADOKAWA>)
希望レーベル:講談社タイガ、講談社ラノベ文庫、Kラノベブックス、単行本、講談社ノベルス


1978年、広島県生まれ。日本史・中国史に造詣が深く、歴史ライターとして多くの著作物に執筆参加している。小説以外の主な執筆は「三國志11 武将FILE(単著/光栄)」「信長の野望・天道 武将FILE(共著/光栄)」「三国志占い(企画立案・共著/ぴあ)」「新渡戸『武士道』が本当によくわかる本(執筆参加/東邦出版)」など。

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