
融女寛好 腹切り融川の後始末
江戸後期の文化八年(一八一一年)、幕府奥絵師が急死する。悲報を受けた若き天才女絵師が、根結いの垂髪を揺らして江戸の町を駆け抜ける。彼女は、事件の謎を解き、恩師の名誉と一門の将来を守ることが出来るのか。
良工の手段、俗目の知るところにあらず!
師が遺したこの言葉の真の意味は?
これは、男社会の江戸画壇にあって、百人を超す門弟を持ち、今にも残る堂々たる足跡を残した実在の女絵師の若き日の物語。
書影画像:狩野融川筆「旭日双鶴図」(自己所蔵)
目次
連載中 全31話
2023年09月30日 09:00 更新
- 主要登場人物の紹介2023年08月20日
- 第1章 滴る血2023年08月20日
- 第2章 浜町狩野屋敷2023年08月20日
- 第3章 栄女駆ける2023年08月20日
- 第4章 悲しみの行方2023年08月21日
- 第5章 阿部備中守2023年08月22日
- 第6章 疑問2023年09月04日
- 第7章 蘭方医の検死2023年08月24日
- 第8章 揺れる思い2023年08月25日
- 第9章 絵画の入口2023年08月26日
- 第10章 目撃証言2023年08月27日
- 第11章 報告会(前段)2023年08月28日
- 第12章 報告会(後段)2023年08月29日
- 第13章 備中守の使者2023年08月30日
- 第14章 奥様の憂鬱2023年08月31日
- 第15章 姉弟子(前段)2023年09月01日
- 第16章 姉弟子(後段)2023年09月02日
- 第17章 虎穴に入る2023年09月03日
- 第18章 探幽の獺(前段)2023年09月04日
- 第19章 探幽の獺(後段)2023年09月05日
- 第20章 黒書院の対決2023年09月07日
- 第21章 突破口2023年09月08日
- 第22章 備中守の狙い2023年09月11日
- 第23章 将軍の影2023年09月14日
- 第24章 意外な名前2023年09月16日
- 第25章 帰り道2023年09月18日
- 第26章 涙2023年09月20日
- 第27章 幕間狂言(一) 扇屋の娘2023年09月23日
- 第28章 幕間狂言(二) 柳橋の女2023年09月24日
- 第29章 朝2023年09月28日
- 第30章 一門会議2023年09月30日
登場人物

融川先生、待っていて下さい。今、参ります(「第3章 栄女駆ける」より)
小杉栄(こすぎ・えい)
本作の主人公
女性、19歳
題名の「融女寛好」は、彼女が後年用いた筆名
非凡な才能を持つ女絵師
幕府奥絵師を務める浜町狩野家の第五代当主・融川寛信の弟子
得意は、繊細で華麗な花鳥画
身長158cm(江戸時代の女性としてはかなり長身)
色白
整った顔立ち
切れ長の目(描画に集中すると、目つきが鋭くなりちょっと怖い)
髪は漆黒
髪型は、根結いの垂髪(江戸時代版ポニーテール)
父と兄は、高級旗本に仕える武士
絵画を習うことを最初に認めてくれた母は幼少期に死去
母代わりの歳の離れた姉がいる。
画塾での内弟子修行を終え、現在は姉の嫁ぎ先の御家人屋敷の離れに居住
基本的に自分の画技を磨く以外は無関心
しかし、困難に直面し、武家の娘としての本質が表に出てくる。
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小説情報
融女寛好 腹切り融川の後始末
- 執筆状況
- 連載中
- エピソード
- 31話
- 種類
- 一般小説
- ジャンル
- 歴史
- タグ
- 歴史, 江戸時代, 文化文政, 江戸美術, 狩野派, 職業もの, 女主人公, 女絵師, 融女寛好, 狩野融川
- 総文字数
- 80,784文字
- 公開日
- 2023年08月20日 13:18
- 最終更新日
- 2023年09月30日 09:00
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