作品数5
総合評価数11
総合PV数10,623

作者ブックマーク

活動報告

おもうこと

私のいた所は、大きくはあれど体感横揺れから始まった。
10年前は縦から始まったんだ。縦揺れから始まると、その後に来る地震は本当に大きい。

でも、この辺りの人で10年前のあのどうしようもなさを経験している人は少なかったみたいだ。地震が起きた数分後には「大きかったね」「長かったね」と言い合いながら、日常に戻れていた。勿論電車が終日運休になっていたり、仕事が急遽中止になったりはしたけれど、子ども達が泣き出すという事もなかったし、街の人々は困りこそすれ、怯えている感じもしなかった。

この辺りの人が10年前の震災をどう捉えているのかは分からない。すずめの戸締りを見た時に、エンディングになった瞬間さっさと立ち上がって、何気なく「帰るかぁ」と言っていた人を思い出した。

悪い事じゃない。だって関係ないし。被災なんてしないに越した事ないし、何事もなく日常に帰れるのならそれが一番だと思う。
でも、忘れはしないでほしいなとも思ってしまう。
10年はそれだけ長い年月なんだろうけど、それでも必死に避難勧告をしてる人達を見てヒステリーだの大袈裟だのと捉える事だけはしないでほしい。
親しい誰かがいなくなってからではもう遅い。大丈夫だろうと思ってもできるだけ用心してほしい。
震源地はきっと大きな縦揺れから始まったんじゃないかと思うと心臓が痛い。
どうかご無事でと祈ることしか自分にはできない。





2024年 01月02日 (火) 08:14|コメント(0)

コメントはありません