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作者ブックマーク

活動報告

初小説

小説を書くのは初めてなんです。

でも、モノを書くのは以前にプロとして活動していた時期もありました。
古くは学生時代に舞台劇の脚本、自主製作映画のシナリオ、
そして、仕事をしながらFMコミュニティラジオ局の放送作家を経て、
セクシーアイドル女優さん主演のセルビデオのシナリオが商業作品として数本あります。

けど、小説は初めて。
もっと言えば小説を読むことすらここ何年もなかったかもしれない。

シナリオライターとしての自分に限界を感じて断筆して25年です。

もうクリエイターとしての仕事はしないと決めて、25年仕事一筋に真っすぐ生きてきました。
小説を読まず、ドキュメンタリーやルポルタージュ、経済学書や白書などのデータブックばかり読んでいました。

世の中からは成功したと言われるようになりました。

世の中の成功した人は語ります。
「好きなことをしなさい」
と。
でも、私は好きなことをせずに周りから成功したと言われるようになりました。

好きなことを続けられなかった自分が後ろめたくて、小説を読むのが怖くなりました。
小説を読んでしまうと、どうしてもシーンを割ってト書きとセリフを思い浮かべてしまうのです。

コロナ禍でリモートワークになりました。
そんなある日、シナリオライター時代の仲間がコロナで亡くなりました。
彼はテレビドラマのディレクターやプロデューサーをしていました。

「豆千佳はね、いつか戻ってくるよ。
 その日までボクは続ける。
 だって豆千佳はライターだから。
 書かずにいられないから。
 豆千佳が戻ってきたときに居場所がなかったら困るでしょ」

断筆のお知らせをした時にもらった返事。
それから20年、彼は待ち続けてそして、制作の現場は虹の橋の向こうになってしまいました。

Gちゃん。ごめん。
待たせすぎちゃった。
本当はずっと書きたかった。
でも、書かなかった。

それでも書けなかった。
書くのが怖かったんです。
潔く諦めて、Gちゃんにももう書かないよとずっと言っていたのに。

その気持ちを忘れるためにある政党のボランティア活動にも打ち込みました。
でも、打ち込めば打ち込むほど書きたい気持ちが湧き上がってくるんです。

NOVEL DAYSの課題文学賞のお知らせを何かの拍子で見て、
それが5/23だったと思います。
「駆け出したい話」

気が付いたら書いていました。
2時間ほどで書き上げたと思います。

多分、本当は駆け出したいのは私だったのかもしれない。

虹の向こうの制作現場に持って行くアイデアのスケッチをこれからは書いていきたいと思います。

よろしくお願いします。

豆千佳 拝

2023年 05月26日 (金) 08:11|コメント(0)

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