Brothers in Arms Mycorrhiza

作者 未来の骨

[恋愛・ラブコメ]

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2件のファンレター

一緒にいられないのなら、融けて一つになりたい。

松本ソロはブナシメジ(仮)から生えているごく普通の14歳の人類。気になる相手ができると細胞核を交換して二核菌糸になろうとする。密かに思いを寄せていた林田が行方不明になってしまい、安否を気にしながら日常生活を送っている。
 ある朝、通学途中で、きのこから生えている餓死寸前のタヌキを捕獲。フラれてしまうが放って置けず、強引に学校へ連れて行くことに。しかしタヌキがキッカケで捕食者が襲来。ソロは重症を負い、軍が開発した協力者を呼び寄せる菌類Brothers in Arms Mycorrhiza(ブラザーズ イン アームズ マイコリザ)を体内に流し込まれる。思いがけず、軍の将校が警察も手詰まりだった林田の捜索を引き継いでくれることとなり・・・・・・。
天敵に食べられたり討伐したり、ちょっと恋に落ちてしまったり、きのこたちの弱肉強食日常系SF。

ファンレター

不思議なテイストですね。

未来の骨さん。こんにちは。
細胞核を交換して、二核菌糸になりたい相手はタヌキだったのですね?
「あいさつ代わりにタヌキに告白する」。良いですね。
カフカの「変身」を彷彿とさせます。
まだ、タヌキを捕獲する所までしか読んでいません。
体にキノコが生えるという夢は見たことが有りません。キノコが生えてキノコになるという事は体にキノコの菌糸が張り巡らされて
いるという事でしょうか?
ぞっとしますね。
これはやっぱりホラーではないでしょうか?
「サルの惑星」ならぬ「キノコの惑星」の生存バトル。

今までに体験した事の無い世界観でした。
すごいなと思いました。

返信(1)

こんばんは、R-rainmaker0369さん。
主人公はまだ1核菌糸なので、密かに思いを寄せる林田と細胞核を交換して2核菌糸になりたいのですが、恋愛体質なのでタヌキとも2核菌糸になりたいと思ってしまいます。
素敵だな、と思うと、どんな生命体とでも細胞核を交換したいと思ってしまいます。ストライクゾーンが広くてちょっと浮気性なんですね。
屈強な人間のお姉さんや、葉緑体を持たないランの捕食者、ナラ菌に侵された銀杏、その他沢山の生命体を素敵だと思って恋に身を焦がします。
そして失恋します。
「菌糸が張り巡らされてきのこになっていく」というよりも「人間と菌糸の境界が曖昧になって、やがて一つ(きのこ)になっていく」感じです。
タヌキ捕獲の段階ではあまり書かれていないのですが、永久凍土から出土したこの菌類たちを、物語の中の人類も怖がって抵抗します。
p31の菌と捕食者と私(人類)の生活史にチョロッと経緯を書きました。でも読み返したらわかりにくかったです。申し訳ないです。
日本は天災や新種の危険生物の台頭、資源不足などもあり、菌類との争いを一旦やめて「共生しませんか」という方針を取っている時代背景です。でも頑張って戦ったりもします。死と腐敗が根底にありますがラブコメに籍を置かせてください。もしかするとギリギリアウトかもしれませんが。
読んでくださった上にコメントも戴けてとても嬉しいです。ファンレターもありがとうございました。