痩せるしかなかった

文字数 517文字

かずまさんに、父親と縁を切らないと別れる。と言われ続けて
ノイローゼのようになり、私は食欲が衰えていき、痩せてしまった。
42キロまで痩せた。家族は心配してくれたけど、
かずまさんの愛に応えたいと思うしか無くて、どんどん自分を追い込んだ。
でも、姉や弟が話し相手になってくれて、自分なりの考えをし、自分を支えることもしていた。
カウンセラーにも頼った。

彼はずっと、ずっと
私を愛してくれている。

当時はそう思っていて、幸せだった。
会ったら、かずまさんとセックスしていた。
そして抱きしめてもらって、安心した。

父親の代わりにしていたのだな。と、今思う。
私はどんどん、かずまさんに依存するようになっていった。
それは、かずまも私に依存している。「共依存」という形だと
カウンセラーは思ったと言っていた。

けど、
かずまさんには考えがあるみたいだった。
それは、彼が薬剤師という地位を利用しているように感じた。
私は一生、薬を飲み続けなければならない「統合失調症」という病なのだが、
それを治してみる。というような決意を少し感じた。そんな熱心な感じではなく、
「ことえの病気が、ぼくの行動によって治ってくれるならうれしい」つまり、薬剤師冥利に尽きる。そう言いたそうだった。
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