27.   暗き夜 

文字数 17,147文字

やり直しします。

https://www.youtube.com/watch?v=W5M-WtrFYvo&t=145s

この歌、メロディー、歌唱、演奏が、とにかく素晴らしい…。

これのみを聞いて、これに没入して、訳を見直します。

とりあえずスペイン語の歌詞を、まんまgoogle翻訳したものをあげておく。

改訳はのちにゆっくりとやります。

草々

十字架のヨハネの父は、裕福な織物商の息子であったが、貧しい機織少女と恋に落ち、彼女と駆け落ち同然の結婚をしたため、一族から勘当された。貧しいながらも愛のある暮らしを始めた二人の間には三人の息子ルイス、フランシスコ、ヨハネが生まれた。しかし、慣れない貧乏生活の苦労で、病気を得た父は、ヨハネの生後まもなく世を去り、さらに貧困ゆえ息子ルイスも病死した。

の健康を心配し、9歳の時

。 ヨハネは孤児院で大工をはじめとするさまざまな職業教育を受けたが、いずれも習得するに至らなかった。また仕事だけでなく、孤児院を維持するために物乞いのようなことも、

大変な苦労をした。

イエズス会の学校に学ぶ機会を得て、司祭になる道が開けた。彼はそこで生活の安定した病院つきの司祭になることを勧められた

カルメル会の修道院に入ることを望んだ。*清貧を旨とする厳しい戒律にて縛られてある団体。*自給自足、冬場においても裸足。ヨハネは意欲的に修道会の

乗り出すことになってあった。がっ、彼の行動はまわりの修道士たちに

。修道会総会でヨハネの行動は厳しく弾劾されてあった。1577年には同じ修道会士によってトレドの修道院に

。このときの暗い小部屋での九ヶ月の幽閉生活の中で、ヨハネは霊的なインスピレーションを受けた。そこで得た経験をもとに『暗夜』を執筆した。後に1591年ヨハネはペニュエラへの隠棲を余儀なく

。彼はまもなく病のためウベダの修道院に送られ、同年1591年12月14日に49歳でこの世を去った。












1. En una noche oscura,
con ansias, en amores inflamada
¡oh dichosa ventura!,
salí sin ser notada
estando ya mi casa sosegada.

1. On a dark night,
with desire, in inflamed loves
Oh blessed fortune!
I left without being noticed
my house being now calm.

1.
それは、暗き夜の内における、そこでの、そこでこその出来事だった。
それに、それによりての、それによって

奇跡…その賜物だった。
あまりの寂しさ、惨めさ、恥ずかしさ、切なさ、孤独…
なによりも私が辛く感じてあったのが、悲しくして思っていたのが、
周囲からの無理解、否定、思いやりのなさだった……。

これらの積もり積もった思い、餓えが故にか、それらすべての性であったのか?、
彼を愛しく思う気持ちが、彼に助けを、乞い求める欲する、その願いとしての気持ちが、
湧き上がり、込み上げて、吹き出して、しまって、いた…あったのだ!。

彼に対しての愛が、その愛の炎が、我が内にて、燃え上がる。突如……。
それが、燦然と輝き放ちながらに、煌々と燃え上がり、燃え盛ってしまってあったのだ!。
そうなって、しまってた。そうなって、しまって、あったのだ!。

嗚呼〜

、なんたる祝福、なんたる賜物、なんたる奇跡としての贈与であったことだろう!
なんたる

思いやり、愛における厚情、その出来事で、あったことだろう…。

私は、(この牢獄から)誰に、気づかれることもなく、どこか彼方、遠方へと、
連れ去られ、救い出されて、旅立って、しまって、いた、あった!…のだ。

私の住居は、いつものままだ。いつもの寂しいばかりの、冷たく無機質なる、
無情にしてなる、あるばかりの、牢獄…
そうでは


たいへんに落ち着いた様子加減で、とても穏やかなる佇まいと、なってる、なって、ある。
今は、その状態にてで、ある。そうであって、くれて、いる…。

2. A oscuras y segura,
por la secreta escala disfrazada,
¡Oh dichosa ventura!,
a oscuras y en celada,
estando ya mi casa sosegada.

2. A oscuras y segura,
por la secreta escala disfrazada,
¡Oh dichosa ventura!,
a oscuras y en celada,
estando ya mi casa sosegada.

2. Dark and safe,
by the secret disguised ladder,
Oh blessed fortune!
in the dark and in a blind spot,
my house being now calm.

2.
暗きばかりにしての日々。まったくもっての孤独感。
その限りでばかりで、惨めな思いばかりに、ありながらも、
そこは、その状況は、その環境は、ある一面においてともなれば、
まったくもって安全だった。
至極、みっちりと、主による干渉が為された上でのその環境、その世界だったのだから。
そこに、偽装をもって隠されてあった秘密の梯子を昇って、私は登っていっていたのだ…。



嗚呼〜、なんたる幸運、なんて祝福された、恩寵をもっての、出来事であったことか!
暗き闇の中、そして他の誰にも認められる、識られることもない、
そんな死角としての領域に、世界に、私の家は、これまで、ずっとあり、
いまもまだ、ただ穏やかに、そこにて、在り続けて、いる…。

3. En la noche dichosa
en secreto, que nadie me veía,
ni yo miraba cosa,
sin otra luz y guía
sino la que en el corazón ardía.

3. In the blissful night
secretly, that no one saw me,
I didn't even look at anything,
without other light and guidance
but the one that burned in the heart.

3.秘密裏に、至福に、満たされることになったあの夜、
他の誰にも、知られることなく。
当事者たる私でさへ、何かを、実際、直接に、見たわけではない。
私のハートに焼き付いてあって、もはや離れない、取り除けない、
既に取り消せれない、彼に対しての敬愛の念、思慕崇拝の思いの他に、
これ以外には、ガイドとなるべくしての光源は、その実体は、なにも、なかった。

4. Aquésta me guiaba
más cierto que la luz del mediodía,
adonde me esperaba
quien yo bien me sabía,
en parte donde nadie parecía.

4. This one guided me
Truer than the light of noon,
where he was waiting for me
who I knew well,
partly where no one seemed.

4. これが、これこそが…、希望救い、確固たる足場たるものが、いっさい!
無い無い尽くしの、恵まれることのまったくない、暗黒としての生存期間


私を、


導いてくれて、くださって、いて、あって、だった、のだ〜〜!。
真昼の陽光、その燦然と輝く光の下で、ものを見るよりも、
より確かな、より真実、確実なりけるの、実感として!
彼は、

、この私を、待ってて、くれて、くださって、たんだ…
私が、とても、ほんとに、よく知るあの人、あの方が……
そこのどこにも、他の人は見えず、おらず、いは、しなかった……。





5. ¡Oh noche que guiaste!
¡Oh noche amable más que el alborada!
¡Oh noche que juntaste
Amado con amada,
amada en el Amado transformada!

5. Oh night that you guided!
Oh kind night more than the dawn!
Oh night you brought together
Loved with beloved,
beloved in the Beloved transformed!

5. 雄々〜、夜よ、あなたが、あなたこそが、この私を、導いて、くださってたんですね!
嗚呼〜、夜明けよりもまして、心優しきものであった夜!
雄々〜、夜よ、あなたこそが、ことのすべてをもたらしてあったその張本人だったのだ。
愛しきあの方に、(私は直接に)あそこにて、愛されて、あった、
あの愛しき方にとっての最愛なる人間、それへと、変換していて、くださっていた、
それが貴方、夜なんです!。



6. En mi pecho florido
que entero para él sólo se guardaba,
allí quedó dormido,
y yo le regalaba,
y el ventalle de cedros aire daba

6. In my flowery chest
that everything was only kept for him,
there he fell asleep,
and I gave him,
and the window of cedars gave air

6. (彼を、あの彼の

、思うならば、)
我が胸中は、まるで、花々が咲き誇り、咲き乱れてしまってる。
我が心のすべては、彼の為だけにと、保管され、守られて、堅持されててあった。
そこにー、彼は、眠って、眠られてー、

のだ。
そして、私は、彼に、(口づけを/すべてを/私の自由を/この身柄を)与えました。
杉の木づくりの窓から、(得も云われぬ芳香を孕んだ)空気が流れ込んでくる……。

7. El aire de la almena,
cuando yo sus cabellos esparcía,
con su mano serena
en mi cuello hería
y todos mis sentidos suspendía.

7. The air of the battlement,
when I scattered his hair,
with his serene hand
it hurt on my neck
and all my senses were suspended.

7.胸壁内の空気の滞留がいっさい止む。完全なる停止を迎えてしまう。
彼の髪を、梳いて差し上げていたとき、
彼が、穏やかなる手つき、マナーで、手を、私へと、伸ばされてこられたからだ…
痛いと感じるほどまでに、彼は、私の首を、強く引き寄せ、られた。
そして、私にとっての、すべての感覚、時間感覚は、
完全なる停止を、迎えることになる。そ〜なって、いたんだ……。

8. Quedéme y olvidéme,
el rostro recliné sobre el Amado,
cesó todo y dejéme,
dejando mi cuidado
entre las azucenas olvidado.

8. Stay and forget me,
I rested my face on the Beloved,
everything stopped and left me,
leaving my care
forgotten among the lilies.


8. ここにいてください、私のことなど忘れてください。
私は、私にとって最愛である人の胸に、顔を、埋めて、預けて、いました、
すべてが止まってあった。そして私の心からは離れ去ってありました。
気にかけてあった、気がかりなるすべての事柄から、その杞憂から、
私の心は、完全に離れる、完璧に解かれてある…
百合百合が咲き乱れてある、その世界の内にて、
すべては、あらゆるすべての俗世のことに関してが、
忘れ去られ、拭い去られて、しまって、あった……。












あとがき

ことの事実、真実が、ほんとに彼によってのものであったのかは分からない。
そんなことは悪いがどうでもいい。ことの核心が、あのメシアシンドロームとしての病理
これとしての顕れ、それにおいての事態であったとしても……。
彼ヨハネは間違いなく自分の境涯をイエスのものと同じであると、重ねて見てたはず。
自分のことを、その転写体であると思っていたことは間違いない。イエスもあまり腕のいい大工とはみなされてはいなかったようだし。彼においての特徴としては、信仰世界における最右翼としてのイエズス会を志向したことにある。どうせ進むのならば最も厳しい世界をと、望んだのだろう。親父譲りのロマンチスト。どうしても極端なることを嗜好してしまうその性格、その心性…。(自分はこう云った人間のことをダントツ君と呼ぶ)。教会組織内において、彼はおそらくは急進兵としてのあり方だったのだろう。物申す必要のないところで強く自論を主張し展開し、広く宣ってしまってあった。組織においての規律、そのあり方、封建的な部分に対しての改革者たらんとしてたのだろう。やっぱ足は、体は、冷やしたらあかんと思いますがっ!とか…。もっと我らとしては外に出て、市井の一般の人々への宣教に努力すべきなのではないのか?!だとか……。とにもかくにも結果としては彼個人は組織内において孤立してしまってた。出る杭は打たれる。封建的社会としてのその最右翼においてではその行為事態が罪とみなされ、疎まれていた。

この歌は、あの「The be good Tanyas」らによって歌われる『Waiting Around To Die』に等しきものだと自分には思われる。なぜにこんなにも自分のこころを揺るがすのかと云えば、この歌が彼の鎮魂を目的としてのものだからだ。せめてもの供養にと、彼の魂を慰める、救ってあげねばとしての慈悲の思いから、歌われてあるものになるからだ。彼においてのその神秘体験など、我らにとっては、どうでもいい話なのだ。それは、彼のみにおいての、彼のみに向けての、ギフトであった、でしかなかったのだから……。




        ここにおいての””とは、苦悩、災難、災禍等(さいな)まれてありしの、
    試練として与へられ、備えられておりたるの日々、その期間、それらとしての時節…
     (いな)!今生における、人生のそのすべてが、この”

”としてのものなのだ!」。





 




  Re: 【 Noche Oscura 】(暗き夜)
            by San Juan de la Cruz(十字架のヨハネ)
                     translated by Eric Rosenbloom
                          そして粘着質によりての意訳なる。




 In a dark night,
 With longings fired in love
 — O happy fate! —
 I went unnoticed,
 While my house was calm.







        それは暗き夜の、その内での、出来事だったのです……

       その(とばり)の中を、行きて、くぐり抜けてこその出来事だった。

         私は、こころの内にては…ずっと、彼を愛してた。

            いや、愛し続けてきていたのだ……。

  あの方に対しての尊敬(そんけい)崇拝(すうはい)憧憬(どうけい)としての念が、その思いが…ずっと……あった。

                「 嗚呼(ああ)ー!」

    なんたる幸運(こううん)、なんたる恵まれ、そして祝賀祝福で、あったことかー!

    まさしく、暗くしての夜こそが、あの運命的(うんめいてき)なる邂逅(かいこう)を、(もた)らし()たるのだ…
         来こしめ給へしもの、また恩恵で、あったのだ!。

     ことにおける、真の(めぐ)みであり、恩寵(おんちょう)そのもので、あったるのだ……。

    ただ(かれ)お一人のみを愛す、この思ひにて、私は(ひと)り、(しず)かに、()かけてあった…。

       (だれ)()づかれることなく…(だれ)一人にも、()られることなく……。

()()は、(すず)まり(かへ)りもて、(ひと)り、(しず)かに、彼処(あそこ)にて、()(のこ)されたるの、ままだった……。




*「彼処」は、この世、人界、実社会のこと。
*では、ヨハネ自身の、その真の所在は、何処で、何処に、あったのか?。
*天国天界と答えることはできない!。
*もう何処でもないんだ。もう何処にも結べれないんだ…。
*そのことが適う、基礎地盤たるものが、もうすべて無効化されてしまってる…。
*でも、状況からの要請において、適宜なるものとして、自動的に結ばれてはするんだ。
*限りなく遊離離人症としての人間でありながら、ちょっと毛色が違ってる。違ってきてる。


 In darkness, certain,
 By disguised and secret ladder
 — O happy fate! —
 In darkness, concealed,
 While my house was calm.


    まったき暗き内でのこと、その最中(さなか)においての出来事だった。

    その中の、その内においての、其処(そこ)であったればこその、恵まれだったのだ。

    たしかにたしかに…あのことは…まさしく…そうであったればこそ……

   隠されてあった、その秘密(ひみつ)階段(かいだん)を、私は登ることとなっていた。

   嗚於(おお)〜なんたる温情(おんじょう)!なんたる(めぐ)まれとしての、ご采配(さいはい)であったことか……

    あれらの夜こそが、(じつ)はなんと(さいわ)ひなるものであったことか!

    真実(しんじつ)(めぐ)みで、あったことか……

    暗き暗黒の中においてこその、そうでありたればこその、その恩寵…

    其処(そこ)におひて(おお)ひもて、(かく)されてあった

(梯子)、

(愛の園)…


    我が()は、(にく)としての()肉体(からだ)は、(おどろ)くほど(まで)に、

    静謐(せいひつ)なりもて、(ひと)り、(しず)かに、彼処(あそこ)に、()(のこ)されて…、

    ()()かれたるのままに、

    もう完璧(かんぺき)に、私においては、それは意味(いみ)のなきものとして、

    完全(くわんぜん)に、(わす)()られて‥しまって…い‥た………。








 *世にて、世間にては、本作者、ヨハネは、活発に精力的にで活動していたのだ。
 *でも、それは、演者、役者としての立ち振舞を特徴としてものでしかなかった。
 *その心中にては遠く隔たってある、十分なる距離をおいてのものでしかなかった。
 *人の社会たるものに対しては、自分はもう死んだも同然なので、感慨として、自然と
  そうなってしまう。そこに渦巻いてある欲望とは放射とは関わることがもうできない。
 *だからといって、隠遁してある、引き籠もってあるばかりでもない。
 *為すべきこと愛の代行者としての仕事は、自然と備えられて加えられてきてしまう…。



 In happy night,
 In secret, that nobody saw me,
 Nor I anything,
 No light and guide
 But what in my heart was burning.


    なんと(さいわ)いなる、なんたる(めぐ)まれとしての試練(しれん)
    それとしての行程(こうてい)であったことか?!

    ことのすべては(わたし)以外(いがい)(だれ)()()ない、何者(なにもの)()(よし)はないのだ…。

    完全(くわんぜん)なる秘密(ひみつ)(うち)にての、それらとしての出来事(できごと)で、

、のだから…。


    その渦中(かちゅう)における、私の実際(じっさい)(おも)いを、その(うち)去来(きょらい)する(おも)いたるものを…、
    知る者、知り得た者、気づけていた者は、誰一人もいない!
     …そんなものが、いるわけがないのだ!。

    私も同じく、(ほか)の誰かを、その個人、他者を、特別気にかけたり、
    特別深ひ関わりを持ったり、持とうとしたり、期待することも、なかった…

    灯火(ともしび)なく、案内人(あんないにん)も、同行者(どうこうしゃ)も、他の如何なる助けとなる者もいないまま、にっ!

             (ノーライト・ノーガイド)

    ただ一人、孤独(こどく)(うち)を、…ただ粛々(しゅくしゅく)と、(あゆ)(とお)してあったまで…

    だが、我が心の内にては、

(たし)かに!

        ()へて、(さか)りて、(とも)ないてを……して、

のだ…。





 *簡単にはその恵みとしてあった、その特別なる邂逅のときに関してになる。
 *それはあくまでもヨハネ個人にのみ開かれてあった特殊な世界においてのこと。
  その内容に関して、外部としての他者が、そこに損実何が起こっていたのかを、
  知ること理解することなんか絶対に出来るわけがない。
 *訳においては、これをやはり二重化するべく行った。
 *だって助走としての信仰生活としての積み重ねがあってこそなんだから。
 *これにおいてもことは同じこと同じ条件なのだ。(ノーライト・ノーガイドってことが)
 *彼への愛、彼への信頼のみを方針/頼りとして、
  世界との関わりにおいて、奮闘してあるまで。
 *すると〜、奇跡としてのナニかが確実に起こる。
  それはあくまでもプライベートなる感慨のままにあるとしかならない。
  天国に宝を積んであるがまま、あるだけを、貫き通すっと。
 *本人しか、ことの実際は、分からんって…。


 It guided me
 More surely than the midday light
 To where he waited,
 Who well I knew,
 There where no one appeared.


    それが、()()ってあったその(おも)いこそが!この私を(みちび)いてくれていた。

    真昼(まひる)の、燦然(さんぜん)として(かがや)くあの太陽(たいよう)よりもはっきりとして、より鮮明(せんめい)なりもて…

    (かれ)が、(わたし)を、()たれてあった、あの場所(ばしょ)へ…

    (わたし)がよく()るあの(かた)(もと)へ……

    (ほか)如何(いか)なる(もの)(あらわ)れるべくもない、そんなことなど(けっ)して(かな)わない、

    あの聖域(せいいき)へと……。









 O guiding night!
 O night more kind than break of day!
 O night that joined
 Love with love,
 Love in her lover transformed!


    嗚於(おお)〜、(われ)(みちび)(たま)ひしけるは、そが”(よる)” であったれば

なのだ!


    嗚呼(ああ)〜、(よる)は、夜明(よあけ)けにもまして、(われ)にはより親密(しんみつ)なるものとなりける……

    嗚於(おお)〜、(われ)()()し、そして同衾(どうきん)()くせるの(よる)よ! (なんじ)こそがだ!

    (かれ)(あい)(こた)えての、それに触発(しょくはつ)されての、()()まされたるの、我が(あい)、我が(おも)

    女がその恋人(こいびと)を思ふ

、それをもって、それに()れて、

    思われたるその男の(むね)に、()()こされたるの、()()まされたるの…
    まさに、その(おも)い、(あい)にも、()たるかな……。

    其処(そこ)において、真実(しんじつ)()こりたることとはだ!

    まさしく、そうした、それ(愛)によっての、それに()れてこその奇跡(きせき)
        そう()ぶるに、それとして名付(なづ)くるに相応(ふさわ)しくしての…
        呼応(ああ)化学反応(かがくはんのう)触発(しょくはつ)…まさに奇跡(きせき)

しての現象(げんしょう)だった……。


    (あい)をもってしての、それによってこその変容(へんよう)が…、
          

においては、()()げられて、あった………。




 *ここがこの詩における核事……。
 *なんと受苦受難が、この自分にとっては、

として、
  覚えられるよう


 *これこそが人間においては、おいての、

奇跡!。
 *人は皆それぞれに。いろんな放射を持っている…。
  また関わる他人からは、直接的に間接的に、またその放射を


 *ことここにおいて化学反応たるものが両者においては避けられないのだ。
 *これにおいて引き起こされる反応において特筆すべきものが、あの〜…、
  「 Love, conscious, evokes the same in response」だ。今回の内容にて再構成してみる‥
 *まずは

健全なる感受性たるものが前提にはなるのだが、
  また

理解力もまた必要になるのだが、それらがあるとして…
  彼イエスの、彼が語ったこと行ったドラマの背景になにがあったのかを識る必要がある。
  これは単に聖書の字面を追ってるだけではたどりつくことは適わん。
  確実に想像力としてのものがいる……。
  我が事、我が思いとしてのものとして、追体験する必要がある。
 *そのことのステップとして、十字架のヨハネのこの詩は有用だ。
 *このヨハネとしての存在がどういったものになっていたのかを説明する為に、
  訳者としての自分はいろいろといらぬ言葉をついでみた。
  この彼が、

になっていたのかを分かりやすくするために…。
 *こういった存在ともなればまたその放射は違ってくる。常人らのものとはまったく違う。
 *彼の行いとしての

愛の思い、

動機としてのものでしかない。
  本人としてはそんなことは考えてはいないだろうけどね…。実際そうなんんだ…。
 *ことの起源は、そのことの開始は、最初のイニシャルとしてのそのスターターは、
  イエスなんだって……。
 




 On my flowering breast
 All kept for him alone —
 Left sleeping there —
 And I gave myself,
 And the cedars gave the air their smell.


    まるで花々(はなばな)()(みだ)れてあるかのような、それが(ごと)くしての‥我が胸中(きょううちゅう)

    そこは、すべて、彼お一人の為に、彼だけの為に、(たも)たれてあった。

    なんと!そこに、彼は、(ねむ)られたるのそのお姿(すがた)のままにて、

のだ!


    そして、私はもう自分を、完全(くわんぜん)に、彼へと明け渡しきってしまってた…

    すると、ヒマラヤスギの木々(きぎ)(かぜ)(おく)って、それを寄越(よこ)してくれていた…

    その、(かんば)しき()を‥、馥郁(ふくいく)()へて……





 * 出現されてあったが本当だろう…。
 *「眠られたるのそのお姿のまま」では…磔刑において一度は死んだからだ。
 *「明け渡した」は、彼に飛びついていったかな?。→そんで一挙に桃源郷状態へとww。
 * ほんに、ほなこつ、こやつヨハネは、スパニッシュ!。


 The scent of his brow
 When I spread his hair,
 His calm hand
 Hard on my neck,
 And all my senses suspended.


    彼の眉元(まゆもと)よりの……その(ほの)かな(かほ)りを、私は今()いでいる…

    確かに…彼は(まご)うことなきの実在(じつざひ)として、今ここに、ましておられる…。

    なんと私は既に、彼の(かみ)()に、直接(ちょくせつ)()れてしまっているではないか!

    きれいに髪を整えて差し上げようと、必死に、なでつけを行ってっている。

    そのときだ! 彼は、穏やかな手つきもて、それを伸ばされてきて、

    突如(とつじょ)、私の首筋(くびすじ)を、その手で、力強くも、『

』と引き寄せられていたのだ!


    抱擁(ほうよう)して下さっていたのだ…、この(わたし)めを……

    その瞬間(しゅんかん)、私の感覚のそのすべてが、停止(ていし)(むか)えてしまう……





 I lost myself,
 I lay my face against my love,
 Everything stopped,
 My cares were left
 Between the lilies all forgotten.


    (わたし)忘我(ぼうが)状態(じょうたい)たるものに(すで)にあった。

    最愛(さいあい)のその(ひと)(むね)に、(かほ)(あず)けて、そこに(かほ)(うず)めて、

    すべてにおいて時たるものは、もう既にその意味(いみ)(うしな)ってしまっている……。

    私にとっての、そのこころにおける気がかりなること、それらの一切、全部が…

    心配憂慮恐れ、それらの、何もかもが、消え失せ、すべて無くなってしまふ…


    ()(みだ)れたる、百合(ゆり)花園(はなぞの)にて、

    あらゆる、すべての、この()(わずら)いごとは、

    キレイ

(わす)()られて、しまって…い‥た………。















                    〈了〉






 あとがき兼思ふこと…

 クライマックスとしての展開は、主人公たるヨハネは、本当に実在のイエスと会ったのだ。
 そんで、我知らずの内に、矢も盾もたまらずの思いにて、間近に近づいてしまってて、
 更には、なんと、既に、もう自分は彼に触れてしまっているではないか!。
 するとだ!イエスから突然の思わぬ反応があったんだ!。

 (ここだろね、意識外からの干渉において、間違いなく誰か他者が、今現実に確実に
 「ここにいる」と感じられていたのは…。この事態が起こるまでは、彼自身に
  おいてもたぶんこれはもしかしたら自分の夢だぐらいの感触想いでしかなかったはず。)

 イエスは、彼ヨハネを、思いっきり抱擁してくれてたんだー。突如、想い人が、実在として
 出現してしまっててその彼から同じくして強烈な愛のアピールを、その思いの激烈なるを、
 態度で示されてしまって、ヨハネは(とろ)けてもふて、完全なる天国状態になって
 しまいましたーってな詩。この詩の恐るべきところは、ことは


 

起こったるの〜、出来事だっただーってトーコー!。

 ならばだ、よほどのことだよ。このヨハネがイエスを愛していたその事実がだ。
 その苦しみとしてでしかありえない逆境にありしの頃、その彼を支えていたのは、
 間違いなくイエスの存在。その彼が語られた言葉の数々。そして何よりも、
 そのイエスが経たるの、磔刑それへと至る展開のありさまだった。

 それが夢だったのか、幻視であったのかなんてこた〜もうどうでもいいことなんだ。
 関係ない。その手段は、

、選択されたものであったのであろうから…。

 イエスがわざわざ出向いて?(いだ)きしめたくなる程までに〜、
 このヨハネの、イエスに対しての愛は、たしかなるものだった。


 確実に、なにか決定的なる事態が、このヨハネには起こった。
 それを、そのことを表わす、残す為に、この詩を彼は書いた。
 その体験を、誰か縁のある、後人としての信者達に、
 伝へねば、届けねば、と思ったんだろね。


 それ程迄に、特別にして格別なる至上体験を、彼は、主から賜ったのであった..。




 ps. あの、”流れよ我が涙”と比較するのがいい。カウンターとなっている。

 ps. それは、ヤコブの梯子のことなのかな?
  まさか本当に実在するものなのか?!。何処に隠してあるんかなー?。

 ps. この詩を歌にしたものにおいて、すごくいいのがあったのでご紹介。

    https://www.youtube.com/watch?v=W5M-WtrFYvo&t=145s

  この詩に関しての歌も色々ありますれば、でもこれが一番のお勧めになります。
  男女の混声になってる。両者共に聴いていただきたい歌ではあります。
  現在私の頭の中では、この歌が、延々といっつも流れてる。
  まだ歌えないけど、そのうち、勇気がでたら、湧いたら、一緒に歌うつもり。




               自分としての言葉を残すならば、
     適切に、過不足なくして、その相手のことを、思いやる行ひを”愛”とする。
        基本ヒトは、自力にて、孤高に立ててこその、なんぼなのだから…。

               甘やかすことが愛ではない。




Re: 演者、役者としてあること…

自分の本心、自分そのもの、良心、本質、魂、なんだっていい‥こういったものに自分の主たるものがなければならない。生まれ育つにおけるその実態は習慣の形成にある。要は自動化のことになる。まっ、99.99%の人においては、そのあるべきとしての主人としての座は、失われてしまう。このことはもう散々語ってきているよね?!。

一つ、実例として、自分は父の会社に入って、びっくりしたことがある。それは、もうほぼ例外なくして、男も女も、猫も杓子も、この自分に対しては、特に同年代以下の社員たちは、非常にネガティブな反応をこの自分に対しては、示して見せてくれていたのだ。それはもう、あからさまに、あからさまなまでに…。例えば、徹底的に、この自分が挨拶をしない限りは、こちらからは絶対的に、それをしないと...。これはあくまでも表面的なること、些事になる。実務的にはもっとめんどくさい話が山のようにあった。

 心情的に、これは分かる。よくわかるんだ。わかりやす

…。

 いいんだ。こういった思いを感情を持つこと自体は。

 でも、自分がびっくりして、また、悲しい、情けない、大丈夫なんか?と
 いった感情を思いを抱いたのは!、

 何故に、上辺だけでもいい、
 ”あるべき”を徹底できないのか?とりつくろえないのか?!だったのだ…。

 要はだ、将来的に自分が所属する組織内において権力を持つことがありえると思える、
 その可能性がありえる人間で、あるならばー、

 礼儀を尽くしておいて損はない…。

 内心において、どのように思おうが、下に見ようが、馬鹿にしてようと、
 それはこっちの勝手でいいんだ。

だが、上辺においては、自分の将来における保身、保険の為にも、その相手に、つまりはこの自分に、悪い印象を持たせるような真似をすることは得策ではないんだ。絶対に避けるべきことなんだ。

分かるだろうか?。簡単なことなんだけどね…。

人生をうまく渡るにおいては、そこに幸せをもって生きようとするならば、良き俳優としてあらねばならない。いや、ハッキリ言って、名優とならねばならない。名優は、台本いらんからね…。

其のことの本質たる、

こと自体、簡単ではない。

また演技、上辺だけの形成表現演出においても、上手下手、巧拙たるものがあるにはある。
これもまた課題なのだ。名役者となること、それこそが。

場合によっては、上辺においては汚れたこと悪しきこと間違ったこと邪なることをせずばならないこともあるかも知れない。なんてったて〜、あなたは”狼の群れ”の中にて、生活するをせなばならいのであろうから…。ならば、同じような真似もせずば生きてはいけまい。

あの「自分は自分に対して正直に生きたい!」ってな発現に対しては、よっく注意を、警戒をしておかなければならない!。なぜならば、それもまた、所詮は、エゴにおいての自分でしかない場合があるからだ。主は場合によっては、このことを悟らせる為に、その思いを「へし折る」ような真似もなされる。つまりはその状況が造られるってこと。

行為そのものに魅せられず染められず質において犯されずにあるためには、分離が形成されておらなければならない。本心本音と建前としての二重性が、高度な形にて達成されるが、為されていなければならない。この達成の極意、方法たるものが、これがまた、死線を渡る、逆境を経る、確執葛藤の火に炙られる、世間にてさんざしこたま「揉まれる」、鉄火場、火事場、修羅場たるものを経るにしかないんだ…。

 *ここやったのは、初段における、その内容の背理に関して、
  それはどうしてそうなるのかの説明を、加えておきたかったから。
  聖書における表現ともなれば、
  自分は、世間社会においては、既に、死んだも同然のもの云々のところなのかもね〜…。

 *未熟なるものの特徴は、その思いや感情がすぐ上辺に、その態度にでてきて、
  でてしまってる。本人にはそのことの自覚、気付きはないだろうけどね〜www。
  根が正直で、感情が素直で、オープンなるとして、評価もされうるんだが、
  ことはだ、そこにある状況、環境において相応しき態度をとれてるかどうかに
  かかってくる。もしそれができない、為されていないようであるならば、
  それは単なるこども!、馬〜鹿ーーっ!!。



Re: 夢か現か幻か?。

私達が関わり合いたいのは、他者においてのその真実だけだ。
夢や幻、妄想関連との関わりは、もう容赦ねがいたい!。

ならばだ、そうならばだ、まずは自己の内においてもそのポリシーを徹底されたし。
内観において是なるもの真実なるもの本当なるものと、その他の、戯言としてのものを、
分けなければならない。この行為によってこそ、判別や識別を担う、自己としての本体が
確認されることにもなるのだから。それはただ在るとしてだけの無念無思考時においてのみ
顕現する、いや、はっきりそれとして、自分を確認できるもの!。

信仰の深まりににおいては、ある種のことは、どうしても外部からの干渉としか
思い得ない出来事ってのが起こってくるもんなんだ。
それはあくまでもパーソナルな体験としてのものとでしかありえないしなりえないのだが…。
紛うことなき超越者からの介入干渉、それらにおいてのよっての認識ってのが起こってくる。
それは理解において必要なもんだからね。きっと背後にては聖霊が関与してくれている。
それが働いてくれているのさ…。

ことはどうしても幻としての体裁をとることに、とる羽目にはなるのだが〜、
そこには自分ではまったくない、完璧に違う、なにか別の存在が関与してるってことだけは、
もう確実に間違いのないことなんだ。あなた個人においてそれが確信できるのかどうか?。

確実に〜〜、【

】としてのものだ!。

そんなことが可能である、可能とすることができる存在がいるならばだ、
もう〜……安心してその信仰に留まっていることさへも、

〜……。

確実に自分より大いなるもの、偉大なるものがそこに実際に現実にいるならば、

彼に、その彼の求めに、仕えてあるのが一番いい…。










 別の英訳Ver.

 いつか、こっちのほうも、気が向いたら訳してみます。

 でもきっと碌なものにならんだろうから、

 Google翻訳をみんさんでかけられるのをお勧めしておきます。

 天村崇



 St. John of the Cross
 On a dark night

 On a dark night,
 Kindled in love with yearnings
 --oh, happy chance!--
 I went forth without being observed,
 My house being now at rest.

 In darkness and secure,
 By the secret ladder, disguised
 --oh, happy chance!--
 In darkness and in concealment,
 My house being now at rest.

 In the happy night,
 In secret, when none saw me,
 Nor I beheld aught,
 Without light or guide,
 save that which burned in my heart.

 This light guided me
 More surely than the light of noonday
 To the place where he
 (well I knew who!) was awaiting me
 -- A place where none appeared.

 Oh, night that guided me,
 Oh, night more lovely than the dawn,
 Oh, night that joined
 Beloved with lover,
 Lover transformed in the Beloved!

 Upon my flowery breast,
 Kept wholly for himself alone,
 There he stayed sleeping,
 and I caressed him,
 And the fanning of the cedars made a breeze.

 The breeze blew from the turret
 As I parted his locks;
 With his gentle hand
 He wounded my neck
 And caused all my senses to be suspended.

 I remained, lost in oblivion;
 My face I reclined on the Beloved.
 All ceased and I abandoned myself,
 Leaving my cares
 forgotten among the lilies.




 蛇足:

 彼、十字架のヨハネの、49年間に渡るその生涯、彼の経てきた現世における実際は、
 知らないほうがよい。まさしく十字架の道でしかなかったのだから…。
 下手すると、イエスへの信仰を選ぶことがもう不可能になってしまうほどまでに。

 怖くって悲しくって惨めで情けなさすぎて…。

 遠目には、あまりにも可愛そうなヒトとしてでしかありえない。

 だがその彼のそのこころの内にては、また別の、違った世界が、開けていたのであろう…




 もし、おもしろいひとがいたならばだ…、
 その彼はとてつもない悲しみを苦しみを経てきてる、
 今もて、それらを味わい続けているのかも知れない…。











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