☆ここは読む必要はありません☆ 現実世界のインフレの見通しから説明する。

文字数 1,490文字

2020年から始まったコロナ化によって各国が国境封鎖された。
貿易上は先進各国や新興国が交戦状態に入ったのと同じだった。
その結果、サプライチェーンが伸張しまくり、あらゆる資源の供給不足に陥った。

インフレの最大の指標となるのが、『原油先物価格』である。

これに連動してあらゆる製品の価格が上がるのだ。
たとえば鉱物の採掘作業では重機が必要になるのだが、重機は燃料がないと動かない。
漁業をするにしても、燃料がないと船は動かない。農家のトラクターも同じである。

資源と名のつくものは、いくつもある。
金融市場(主にCME取引所)で取引される先物商品を例に挙げよう。

金属であれば『金地金(ゴールド)』『銀』『プラチナ』『銅』『パラジウム』などだ。
特に銅は半導体部品に、アルミニウムは、EV化される車の車体の軽量化に
使われるために、今後も需要が継続する可能性が高いとされている。

食料であれば「とうもろこし」「大豆」「小麦」が筆頭である。
他にも肉やコーヒー豆など多彩だ。食料は作付面積が限られており、
また収穫までに時間がかかることから、一度国境が封鎖されて需要が落ち込むと、
最大の生産国であるアルゼンチン、ブラジル、インドなどの農場で作付けが行われない。

そのため執筆時点のように経済復興期の特需となっても、
生産が追い付かずに価格が高騰する。

次に原油だが、

「ドバイ(中東)」「WTI(テキサス)」「北海ブレント(イギリスとノルウェー近海)」

これらの先物価格を中心に推移する。これが上がるとガソリンの卸売価格も上がるので
市民の生活にも響く。仕入れ価格の上昇は、企業にとっても辛い。


為替についても説明したい。

執筆時点の2022年初頭では対米ドルで、1ドルが114円前半となっているが、
(続きを書いている間に116円を超えてしまった……)

日米の物価、金利格差が広がれば120円が視野に入る。
円安となっているのは、他にもカナダドル、豪ドル、NZドルだけでなく、
ノルウェークローネにも至る。資源国の通貨に対し、昨年末にかけて円安が加速した。

これは、日本に対して「死ね」と言ってるも同然であり、
国の経常収支(貿易)を見ると、11月と12月は共にマイナスだった。
貿易黒字国として世界の三つの指に入っていた我が国にとっては大きな痛手である。

日本国は、戦略物資の大半を輸入に頼る国である。
輸入しなければ、現在の豊かな生活が成り立たない。
(実は米の自給率だけは100%を超えているのだが……)
円安だと、物を輸出する企業にとっては得だが、輸入する側にとっては損をするのだ。

日銀の総裁はこう述べている。

『スガ政権の携帯電話料金引き下げ行われたが、あれのおかげで消費者物価指数に
 おいて1.5%の引き下げ効果があった。だけども来年の2022年はやばそう。
 物価上昇率が2%を超えたら重い腰(利上げ)を上げちゃおうかな (∩´∀`)∩』

おそらく物価上昇率は2%は超える。利上げする可能性が高いだろう。

各国の中央銀行の関係者は、
足元の物価の上昇について様々な意見を述べていた。

「インフレはどうせすぐ終わる」
「インフレは一時的なものだ」
「いや、やっぱり、やばくね?」
「簡単に終わらないんじゃね?」
「おれ、インフレ対策にちょっと利上げしとくわ」
「あ、おれもおれも」
「うちも資産の買い入れとか辞めて、さっさと利上げするかな」

現在金融市場で最も注目されているのが、アメリカの中央銀行に当たる
FRBが、いつから利上げを開始するのか、そして一年間で何回するのかである。
パウエル議長の発言ひとつで市場が暴落(短期的にだろうが)するかどうかが決まる。
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