十章 パラグラフリーディング

文字数 409文字

 多目的研究センターの廊下で、秋田と武部の話を立ち聞きした。武部は秋田の上司だった。秋田のアリバイは武部が関係していた。犯行時刻、秋田は武部がたのんだ試料を確認していた。藤堂は武部をつれて、二階の部屋へと向かった。試料の数を調べてもらったが、少なくとも、七時間は作業していることがわかった。七時間の作業は、三浦の殺害を不可能にしていた。
 藤堂は秋田が床をゆらし、梁から金槌を落とし、被害者を殴打したと考えた。
 しかし、現場の状況と一致しないことを成海が指摘する。秋田のアリバイもまた、崩すことができなかった。成海は秋田にききたいことがあった。
 論文盗用の件だった。盗用問題は宇田川に口止めされているらしい。論文の盗用に、宇田川が関与していたのならば、三浦を殺害する動機にもなる。宇田川への疑いがふかまった。
 ついに、最後の容疑者である宇田川を尋問する時間になった。成海たちは、宇田川のいる展示ホールへと向かうのだった。
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