第1話

文字数 1,993文字

Merci d'attendre encore un peu;)

「先生来たっ♪」
「ちゃんと、見せてあげなよ?」

幼い頃からの友達二人。逃げる気も?抗う気もない。それは、昔からそうだったから。苦虫を噛み潰したような顔で先生に顔を見せた。それは正面を見せて。

「キャハハッ♪肌綺麗ぃ~♪」
「キャハハッ♪」

廊下のすれ違い。先生は…助けてくれない。同じ理解度。僕は理解していた。幼い頃からの友達二人である事を?何故だか美術の先生も既に知っていた?何時の感じなんでしょ?のそれ?フフッ。って笑顔を僕にだけくれていた。

もっと可愛く?痩せていれば良かったのかもしれない。

「コチグサさんに逢いたいのっ♪」

美術の先生が通りすぎた後、幼馴染み二人は先生に叫んでいた。そう遠くない未来であることを。僕にはどうだろう?無いかもしれない。感じて幼馴染みと一緒に居る事を選択した。

翌朝の当校通学。門前に生活指導の先生がいた。それぞれの生徒に声を掛けている。

「髪型変えて来たね?」
「キャハハッ♪自慢のお尻を見せてくれてありがとう」
「今日は、おすましさんかな?」
「ちゃんと、ファンキーなサインだよ?それは」
「チラリズムはダメです。あぁ~見えない世界」
「キャハハッ。ダメです。って言ったでしょ?真似をしないで」

僕の番が来て。緊張する。

「ちゃんと、嫌だ。は?伝えましょう」

可愛いでしょ?ってポーズをしたのに僕だけ?違う言葉を伝える先生。チクったの美術の先生だ。昨日の事を伝えた?勘ぐってしまう。

「何故、伝えたの?」

お昼休みに美術室に向かう。扉を開けると美術の先生がキャンバスに女性を描いていた。

「綺麗な人ですね?タイプの人?」
「アハハッ。そうかもね?そうじゃないかもしれないけどね?」

会った事、無いように。描いていた。綺麗な女性。扉を閉めて先生の近くに歩み寄った。

「明るい色彩で、楽しそうです。描いている女性」
「それは、どうかな?本当の事は知らないんだ」

そうなんだ。って思って先生の振り向きもしてくれないお昼休み。先生の顔を見てみよう。って。先生…?泣いている?キャンバスに女性を描いている顔を見ると。勘ぐってしまう。既婚者なのか?お子さんが亡くなった?泣いている先生を見る。

「明るい人ですね?肌も綺麗」
「そうだね。そう願っているよ?」

質問したの僕なのに…僕にだけくれていた?お返事?振り向きもしてくれない美術の先生は知らないんだ?

「他の先生にチクらないで?」
「アハハッ。僕じゃないと思うよ?ある人はそうしたかったのかもしれない?位にしか僕は感じない」

先生のプライベート。知りたくなくなった。描いていた女性の綺麗さが、僕じゃない。ってさせた。

終わりそうなお昼休み。描いていた先生を残して美術室から出ようとして。

「ありがとう」
「いいえ。勘ぐって?ごめんなさい」

美術の先生は知らないんだ?振り向きもしてくれないけど。描いていたタイプの女性をチラ見して僕は扉を閉めた。

廊下を歩いて考えてた。やっぱりチクったの美術の先生じゃん。何故だか笑えて来た。

「もぅっ!!

廊下の突き当たり。階段に繋がる壁に僕は叫んでいた。誰が聴いているか気になって。振り向いた。誰も居ない廊下の先まで。見えた突き当たり。伝えたい言葉を準備していた。時間だ。

「やっぱり、損した」

アルバイト先の店舗を眺めてた時に伝えた。歩きながら。シフトの入っていない平日。通りすぎる窓から見える小千さん。準備をしていた。僕のせいなんだ。深く関わっては?Addの単位で「要らない」本当は?って。伝えられた言葉なのか?イメージなのか?小千さんに見えるように窓から覗くと小千さんは、苦笑いで手を振ってくれた。

「警察官に逮捕されるんだ」

口パクで伝えられた。他所を見てますよ?ってしながら後に笑ってた。通りすぎ歩きながらの僕からの言葉は届いたのかな?届いてた。伝えてくれた小千さんは、意地悪だ。他の人ならいいけど。歩きながらゆっくり考えた時間。「大人じゃないからだよ?」併せて伝えられた気がした。ゆっくり歩いて考えた。僕の時間は?そんなに幼い?そんなに幼い僕の言葉は届いた?

「重い」

厨房に戻り両手をついて俯きながら。伝えてくれた?お父さん。

「それな?」

アルバイトさんというか僕の二女なんだけど。の此までとそれからを考える。換気扇のダクトファンの音だけが響いた。ゆっくりダクトを眺めての単位理解で、僕は聴かないようにしている。実娘の長女には、していないような自由さが?あるように?咲良には、怒られるかも。もっとファニィーで良いのかもしれない?長女からの嫌だ。が反省点だったりして。

「ごめんね」

聞こえるはずもない。遠くに居る距離の彼女に向かって伝えた。シーラカンスの学校に進学する事。咲良みたいに共学で。再び考えた僕は思うんだ。俯きながら。はっちゃけ過ぎなくて七草。有りかな?って。アハハッ。
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